冬の鍋

雑談入り全ログ2022.11.24~2023.02.15

セットアップ

いな
W2B2 白8[6,2] 黒7[2,5] > 白1
†漆黒天使† ?????・KAKAPO
W2B2 白3[1,2] 黒8[4,4] > 黒5
なしの
W2B2 白7[1,6] 黒4[2,2] > 白3
なぎぽ
W2B2 白11[5,6] 黒7[6,1] > 白4
なぎぽ
1D100 (1D100) > 11
なしの
1d100 (1D100) > 67
†漆黒天使† ?????・KAKAPO
1D100 (1D100) > 81
いな
1d100 (1D100) > 80
いな
じゃー関係性きめてこ!
なぎぽ
どうしよっかなー
なぎぽ
まずは無難にいくかー
なしの
じゃ無難に行くか・・・
いな
友人
†漆黒天使† ?????・KAKAPO
特殊
なぎぽ
家の前で行き倒れ!
なしの
父と愛人/その子供
いな
社長と社員
†漆黒天使† ?????・KAKAPO
ヲタxノーマル
なぎぽ
動機:【5】裏の目的
なしの
動機:【2】告白
いな
場所:【6】特殊
†漆黒天使† ?????・KAKAPO
物品:【1】鍋の具
なぎぽ
動機:【2-2】許してほしい罪がある
なしの
場所6-2 神の国
いな
1-2豆腐!!!!!!
†漆黒天使† ?????・KAKAPO
5-4 鍋の底に大事なものを落とした……

キャラクター決定

PL:なぎぽ
1:平山 楼遠(ひらやまるおん) 男 19歳
高卒ですぐに民安豆腐に就職した
1⇔4
ビジネス(社長と社員)
特殊(神の国)
1⇔2
友人(オタ×ノーマル)
鍋の具(豆腐)
PL:nashino

2:唐沢 太郎太(からさわたろうた) 20代男 
たろーたの厳か豆腐ch
豆腐系YouTuber
1⇔2
友人(オタ×ノーマル)
鍋の具(豆腐)
2⇔3
特殊(家の前で行き倒れ)
裏の目的(鍋の底に大事なものを落とした)
PL:いな

3:福寄 隆之介(ふくよりりゅうのすけ) 男 71歳
福寄食品グループ二代目会長
2⇔3
特殊(家の前で行き倒れ)
裏の目的(鍋の底に大事なものを落とした)
3⇔4
家族(父と愛人/その子供)
告白(許してほしい罪がある)
PL:upa

4:民安 心海(たみやす ここみ) 女
老舗豆腐店の七代目社長。
先々代、先代の隠居に伴い社長へ就任。
元々はベンチャーのIT企業でプロダクトマネージャーをしていた。
最初は全く継ぐ気がなかったがある時実家の財務諸表を見て
これではいけないとやる気になり、先代に引退してもらった。
現在は社内のDX化を進め、新商品「ターミートウフ」をSNSで展開している。
3⇔4
家族(父と愛人/その子供)
告白(許してほしい罪がある)
4⇔1
ビジネス(社長と社員)
特殊(神の国)

プレイセット
冬の鍋(https://twitter.com/mukai_gx/status/952794473246834689)

第一幕

平山 楼遠
じゃあ確立から!
平山 楼遠
(どうしてこんなことに……)
平山 楼遠
楼遠は煮立った鍋の前で大きくため息をついた
平山 楼遠
こたつに乗せられた鍋からはもうもうと湯気があがっている
平山 楼遠
出汁のいい匂いが異常なまでに殺風景な白い部屋に充満していく
平山 楼遠
(どうして…………なんだってこんなことに…………)
平山 楼遠
楼遠は半べそをかきながら鍋の具を箸でつついていた
平山 楼遠
無理もない状況だった
平山 楼遠
そう、ここは神の国…………つまり全員死んでしまったのだから
平山 楼遠
「なんで…………なんでこんなことに…………」
平山 楼遠
社長の方をチラッと見やる
民安 心海
腕を組んで平山を見てます
福寄 隆之介
寒い日の鍋は格別だな!ほら皆も食べなさい!具材は沢山あるみたいだぞ!
福寄 隆之介
山盛り皿によそっていきます
平山 楼遠
……………………はぁ
平山 楼遠
またため息が出た
福寄 隆之介
あんたまだ若いじゃないかあ!ほら肉を食いなさい肉を!と牛肉と春菊をよそって平山に渡します
平山 楼遠
……………………どうも
福寄 隆之介
遠慮はいいんだよどんどん食べなさい!せっかく用意してあるんだからね!
福寄 隆之介
にこにこしながら食べてます
平山 楼遠
若いじゃないかと言われても…………もう死んでるけどな…………と心の中でツッコミを入れる
平山 楼遠
もう一度社長の方に目をやるが、民安社長はさっきから何も言葉を発さずに腕を組んだままだ
平山 楼遠
(ああ…………どうして俺がこんな目に合わなくちゃならないんだ)
平山 楼遠
高卒ですぐに民安豆腐に就職して……やっと仕事に慣れてきたと思ったところで……
平山 楼遠
まさか火事で焼け死ぬなんて…………あんまりだ…………
平山 楼遠
死ぬ直前の光景を一瞬思い出してしまいぶるぶるっと体を震わせた
平山 楼遠
父さん母さん……泣くだろうな……
平山 楼遠
また目じりにじわーっと涙が出てくる
平山 楼遠
あわててスーツの袖で目をこすった
平山 楼遠
社長の前で泣いたりしたら怒られる……
平山 楼遠
とにかく今は鍋に集中するしかないんだ……
平山 楼遠
何で死んだ後の世界で鍋を囲んでるのか本当に意味が分からないがしかたない……
天使
(数十分前…………)
審判の時間までもう少しお時間をいただきますので!どうかこちらの部屋でお待ちください~
天使
空き時間などでお食事など何かご入用の物がありましたらこちらでご用意させていただきますのでこちらのシートにご記入ください!
民安 心海
平山君
福寄 隆之介
至れり尽くせりだねぇ~何を頼もうかなあ~
平山 楼遠
平山は茫然と立ち尽くしていた
民安 心海
豆腐に味は染みたの?
平山 楼遠
は…………はぇ?…………豆腐?
民安 心海
あのねえ、さっきも説明したけど
民安 心海
わたしはこの神の国?とやらでもターミートウフを流行らせたいの
民安 心海
そのためには鍋をみんなでつつくのが一番なのよ
民安 心海
そしてどうやらここは神の国の入口
民安 心海
ここに寄ってくる死んだばかりの人たちに豆腐を食べさせ神の国で評判を広めてもらうのよ
民安 心海
そのためには!!!
民安 心海
今あなたがおいしい鍋を作る必要があるのよ、二度と言わせないでわかった?
平山 楼遠
……………………
民安 心海
返事は?
平山 楼遠
は…………はいっっっ!!
民安 心海
よし
平山 楼遠
……………………泣きそうだ
平山 楼遠
どうしてこんなことになってしまったかは分からない
平山 楼遠
でも今はこの豆腐鍋を美味しく作ることしか僕にはできることはなかった……
平山 楼遠
ここでネガポジ!
平山 楼遠
白:豆腐が煮えた!お出しが沁み沁みだ~これぞ究極の豆腐鍋!
黒:豆腐が煮えた!……が生煮えで社長にばちぼこ怒られた……
福寄 隆之介
白!
民安 心海
唐沢 太郎太
白で!
平山 楼遠
白を福寄さんに
平山 楼遠
(…………そろそろか?)
平山 楼遠
ぼーっとしている間に火が通ったようなので民安社長に声をかける
平山 楼遠
あの…………豆腐煮えました…………
民安 心海
そう
平山 楼遠
あっ……よそいますね!
民安 心海
…………
平山 楼遠
ご丁寧に天使が持ってきてくれた取り皿に慌てて豆腐を取り分ける
平山 楼遠
どうぞ社長…………
民安 心海
受け取って食べます
民安 心海
ズズズ…………
民安 心海
…………
平山 楼遠
どきどき
民安 心海
う、おいしい……
福寄 隆之介
にこにこと眺めています
平山 楼遠
…………ほっ
唐沢 太郎太
豆腐を避けて鍋をつついています
民安 心海
よくやったわ平山くん、これならみんなに食べてもらえ……
民安 心海
そこ!!!
民安 心海
なんでよけるの!!!
唐沢 太郎太
豆腐っていうのは・・・もっと厳格であるべきなんだ・・・
平山 楼遠
突然の社長の大きな声にビクッと体を硬直させています
民安 心海
厳格……ですって?
民安 心海
この私の江戸末期から続く豆腐屋、民安豆腐とわかってのことでしょうね!?
福寄 隆之介
おお~~~美味い美味い!さすがたーみー豆腐だなあ
民安 心海
で、ですよね!よかった!
唐沢 太郎太
噂のターミートウフ・・・初めては鍋などで食べたくはない・・・
民安 心海
!!!!
民安 心海
なるほど一理あるわね……
平山 楼遠
おろおろと二人の間で視線を泳がせています
福寄 隆之介
ほう…………どうやって食べるんだい?確か……唐沢君だったか
唐沢 太郎太
まずはそのまま。豆腐本来の風味と触感を味わう・・
福寄 隆之介
ふむふむ……粋だねぇ。
民安 心海
天使を呼びつけて新しいターミートウフを用意させています
唐沢 太郎太
皿もいつも同じものを使うのだが・・・ここには持ってこれなかったようだ。残念だ・・・
民安 心海
あなた、いったい何者なの……?
唐沢 太郎太
ただの・・・豆腐好きです
民安 心海
ふむ…………SNSはやってる?
唐沢 太郎太
一応、インスタとYoutubeチャンネルは・・・
民安 心海
アカウント名は……?
福寄 隆之介
あれ、あれだ!ゆ~ちゅ~ば~ってやつかい?ほら最近よく耳にする……!
唐沢 太郎太
たろーたの厳か豆腐ch
民安 心海
!!!!!??
民安 心海
登録者数100万越えの!?
唐沢 太郎太
あ・・・まあ一応・・・
民安 心海
じゃ、じゃあぜひうちのを食べて行ってほしいわ……
福寄 隆之介
どうしてそんな子が私の家の前で行き倒れに……?
民安 心海
でもあなた確か100万人もいながら広告出してないわよね?
唐沢 太郎太
実は以前民安豆腐さんは頂いたことがあるんです・・・
民安 心海
そ、それで……?
唐沢 太郎太
その時は「何かが足りない」って思ったんですが・・・
唐沢 太郎太
平山さんが入ってからの「ターミートウフ」は一味違うとの話を聞いて・・・
民安 心海
!!!??
福寄 隆之介
ほほう……
民安 心海
平山を見ます
平山 楼遠
なるほど~、そうなんですね~、ためになります~……………………えっ?
唐沢 太郎太
3日間絶食し・・・万全の状態で・・・頂きに来たのですが・・・
福寄 隆之介
ああ、なるほどねぇ…………それで…………
唐沢 太郎太
ちょっと本店が見つからず迷ってしまったようですね・・・
平山 楼遠
急にやり玉に挙げられて目をぱちくりさせています
福寄 隆之介
あそこは少しわかりづらいところにあるからねぇ
民安 心海
(確かにSNSで新人平山としてデビューはさせた、でもこんなことになるなんて……)
唐沢 太郎太
広告は・・・別に・・・自分の記録を残してるだけなので・・・
民安 心海
とてもストイックね……
平山 楼遠
ええと…………か……唐沢さんはどうして死………………ここに?
唐沢 太郎太
どうやら倒れてしまったようなのですが・・・はっきり覚えてないのです
福寄 隆之介
ふむ……
平山 楼遠
はぁ……そうなんですね……それは……ご愁傷様です……(てっきりここには火事で焼け出された人だけがいるものだと思ってたけど違うみたいだな…………)
民安 心海
とにかく、死んでしまったものはしょうがない
民安 心海
でも現世から豆腐が取り寄せられるなら、後のことはどうだっていいのよ
福寄 隆之介
ここみ君は相変わらず仕事熱心だねぇ
民安 心海
え、ええ
天使
あの、ご注文の豆腐お届けにまいりました~
民安 心海
あ、来たわ!
平山 楼遠
あっ!持ってきますね!
平山 楼遠
即座に立ち上がる
平山 楼遠
豆腐を受け取り天使にぺこぺこと頭を下げている
唐沢 太郎太
あ、あと伊万里のシンプルな皿があれば・・・
ほわほわした天使
あ、これですか~~~~?
ほわほわした天使
ふふふ、よかったらどうぞ~とにっこり笑います
唐沢 太郎太
少し違うけど・・・まあ我慢するか・・・
民安 心海
じゃあみんなそのまま食べてみて
福寄 隆之介
じゃあ頂こうかなと受け取りつつ唐沢の様子を観察します
唐沢 太郎太
豆腐を1センチ角に切って口に入れます
糸目の天使
大体の物はご用意できますので他に必要なものがございましたらシートにご記入くださいね
唐沢 太郎太
ほう、これは・・・
唐沢 太郎太
とここでネガボジ
唐沢 太郎太
ポジ:これは美味い。伝統の技術と最先端の技術が合わさって最高の風味と食感を生み出している・・・
ネガ:これは期待外れだな・・・伝統と最先端技術がケンカしている・・・
福寄 隆之介
ううううううううん ネガ!
平山 楼遠
ポ…………ポジで!
民安 心海
1S2
民安 心海
S1D2 (1D2) > 1
民安 心海
ポジ
唐沢 太郎太
これは・・・素晴らしい・・・
福寄 隆之介
うんうんと頷きながら食べます
民安 心海
たしかに……おいしい……流石ターミートウフ……
平山 楼遠
お口に合ったようで何よりです~
唐沢 太郎太
濃厚で・・・固めでありながらほろほろと崩れる舌ざわり・・・
唐沢 太郎太
たしかにこれは豆腐鍋でも美味そうだ
民安 心海
そ、そう!?それはよかったわ!
民安 心海
北海道の農家から直接仕入れた豆を使ってるのよ!
福寄 隆之介
ほら食べてごらんなさい。鍋の豆腐もとても美味いよ と鍋から掬って唐沢に渡します
唐沢 太郎太
ありがとうございます・・・頂きます・・・
平山 楼遠
あっ!すみません!福寄さん!自分が!
福寄 隆之介
いやいやいいんだよ。自分の分をよそるついでだからね
平山 楼遠
いや…………でも…………すみません…………
唐沢 太郎太
人によそってもらう豆腐は・・・久しぶりに食べました
唐沢 太郎太
他の人と食べる豆腐もいいものですね
唐沢 太郎太
ハフハフと豆腐メインで鍋を食べています
唐沢 太郎太
手番を回します!
福寄 隆之介
そうだねぇ。私もこうやって集まって鍋をするのは久しぶりでなんだかすごく美味しいし楽しいよ
福寄 隆之介
確立します
民安 心海
確かに……最近はわたしもこうやって鍋をすること……なかったわね……
平山 楼遠
あ……あの……ふ…………福寄さんはやっぱり火事で……?
福寄 隆之介
ははは……実はよく覚えていないんだよね
福寄 隆之介
唐沢君を助けて家にいれたところまでは私も覚えてるんだけどねぇ……
唐沢 太郎太
あっ・・・そうだったんですか・・・ご迷惑をおかけしました・・・
平山 楼遠
そうなんですか…………失礼なこと聞いてすみません…………(と言うことは火事で死んだのは自分と社長だけなのか……)
福寄 隆之介
寝てる間に火事になったのかもしれないし、私の場合は年も年だからなあ。いつお迎えがきてもおかしくなかっただろうしね
福寄 隆之介
鍋の豆腐を食べます
民安 心海
えっ、まだ71ですよね?
福寄 隆之介
もう71だよ ははは
福寄 隆之介
若いつもりでいても身体がおっつかないし、勝手に病気はみつかるしねぇ……
福寄 隆之介
いやあそれにしても本当にターミートウフは美味いなあ。民安豆腐に資金提供をして本当によかった。
民安 心海
その節は……
福寄 隆之介
こんな美味い豆腐が経営難で倒産してなくなってしまうのはもったいないからねぇ
唐沢 太郎太
ふむ・・・そのような関係が・・・
福寄 隆之介
福寄食品グループってわかるかい?唐沢君
唐沢 太郎太
いやあ・・・聞いたことない日本人はいないと思いますが・・・
福寄 隆之介
私、そこの二代目会長なんだよ。死んだから今は他の人になってるだろうけどね
平山 楼遠
福寄会長にはいつもうちの商品をご愛顧いただいて……本当にお世話になっております!
唐沢 太郎太
ああどうも・・・いつも調味料などでお世話になっております・・・
平山 楼遠
ぺこぺこと頭を下げる
民安 心海
本当にいつもお世話になっております……
福寄 隆之介
はっはっは 今はみんな死んだんだ。そうかたくならずに仲良く行こうじゃないか!
福寄 隆之介
それでさっき天使さん方がひそひそ話をしていたのが聞こえてね 
民安 心海
ひそひそ話?
福寄 隆之介
ここで鍋つついたりして待たされている人たちは生き返るチャンスとやらがあるらしいって話だ。
平山 楼遠
…………えっ!?!?
平山 楼遠
ガタッと立ち上がる
民安 心海
な、なんですって
唐沢 太郎太
ほう・・・
福寄 隆之介
どうやって生き返るかは知らないよ?もしかしたら実はまだ私たちは死んでないのかもしれないし本当に死んでるのかもしれない
福寄 隆之介
それを確かめる方法はないからね
民安 心海
確かに……
平山 楼遠
そうなんですか……(少しでもチャンスがあるならなんだっていいから生き返りたい……)
平山 楼遠
部屋の前に立っている天使の方をチラチラと見ている
福寄 隆之介
そのチャンスをどうやって掴むかだが……
平山 楼遠
な…………何か方法が!?
福寄 隆之介
いまちょうど一人になったねあの子……と平山が見ている天使の方をみます
民安 心海
見ます
福寄 隆之介
とここでねがぽじ
福寄 隆之介
ポジ:美味しい鍋を作り天使も誘って宴会し話を聞くのはどうだい?
ネガ:天使を人質にとり脅しながら情報を聞き出すってのはどうだい?
平山 楼遠
福寄さんいい人であってほしいからポジ!!
唐沢 太郎太
豆腐屋救ってくれた人だからポジ
民安 心海
ポジ!
福寄 隆之介
唐沢君にダイスをあげます
唐沢 太郎太
さっきのダイス平山さんにあげました
福寄 隆之介
美味しい鍋を作ってあの天使君も誘って情報を聞き出すのはどうだい? と君たちをみてにやりと笑います
民安 心海
い、いいですね!
唐沢 太郎太
直接聞こうと思ったところでした
福寄 隆之介
鍋奉行平山君の腕なら私はいけると思ったんだよね
平山 楼遠
えっ…………そ…………そうですかね…………
平山 楼遠
不安そうな顔でみんなの顔を見る
民安 心海
ひ、平山……がんばるのよ……ファイトよファイト!
福寄 隆之介
君ほどの腕前は中々みないよ。やってくれるね?平山君
民安 心海
戻れたらボーナスあげるから!
唐沢 太郎太
平山さんなら大丈夫ですよ・・・
平山 楼遠
全員の期待の眼差しに背中からぶわっと汗が噴き出る
平山 楼遠
う…………うまくいくかどうか…………
福寄 隆之介
なぁに。大丈夫だ。さっきと同じように鍋を作るだけだからね?と肩をぽんぽんと叩きます
平山 楼遠
…………とりあえず作ってみます
福寄 隆之介
うんうん、その意気だ
平山 楼遠
(どっちにしろ他にやれることもないし…………)
福寄 隆之介
手番を回します
民安 心海
確率で
民安 心海
とりあえずここに残ったトウフと材料があるわね
民安 心海
出来るだけ匂いが立ち込めるように作るのよ
平山 楼遠
わ……わかりました……
平山 楼遠
平山は鍋の準備をしている
しばらくすると鍋からいい匂いがしてくる
さっき食べたものと同じ匂いだ
福寄 隆之介
いい匂いだね……うんうん
民安 心海
天使の方に目を向ける
天使
おいしそうですね……ほ、本当に……
天使
と遠くでつぶやいている
金髪の天使
こら!仕事中でしょ…………でも確かにいい匂い…………
天使
あれ、食べちゃダメでしょうか……
金髪の天使
だ…………だめだよ!先輩に怒られちゃうもん!
平山 楼遠
よし…………いいかんじに煮えてきました!
民安 心海
ねえ、あの天使たちさっきからちらっちらこっち見てない?
福寄 隆之介
ちょっとこれは多く作りすぎたんじゃないか?これは私たちだけでは食べきれないなぁ~……(ちらっ
天使
ごくり……
唐沢 太郎太
確かに・・・豆腐だけなら入るのですが・・・
平山 楼遠
よ…………よろしかったら是非ご一緒に!
平山 楼遠
(これは…………いけるかもしれない!!)
福寄 隆之介
もぐもぐはふっはふっ ん~~~美味い!
天使
ふらふらーと吸い寄せられるように行きます
天使
おいしそう…
天使
おいしそう……
金髪の天使
あっ!だめだって…………!
天使
鍋の前に座ります
福寄 隆之介
まあいいじゃないか。美味しいもんはみんなで分け合った方が美味しいんだよ
平山 楼遠
どうぞどうぞ~!
平山 楼遠
豆腐を取り皿に取り分けていきます
福寄 隆之介
君もどうだい?と金髪の天使にうぃんくします
金髪の天使
だ、だめだよ食べたら!堕天使になっちゃうよ!?
金髪の天使
えっ……
金髪の天使
福寄の方を見た後美味しそうな匂いに寄せられて
唐沢 太郎太
堕天使になる・・・とは物騒な話ですね
金髪の天使
ふらふらーと寄っていきます
平山 楼遠
はい!アツアツなのでお気をつけてどうぞ!
金髪の天使
う、うわあ……ジュルリ
福寄 隆之介
黙っていればわからないさ、ね?
金髪の天使
福寄の顔と出された椀を交互に見て焦っています
民安 心海
ここでネガポジ!
民安 心海
ポジ:あーもうどうてもいい!ぼく堕天使になる!!!といって天使たちが鍋を食べ始める
ネガ:流石に食べるわけには……と拒否する
平山 楼遠
白ばっかになっちゃうけどポジ…………
福寄 隆之介
ここでまさかのネガ
唐沢 太郎太
堕天使てほしくないからネガ・・・?
天使
あーだめだめ!!
天使
こんなおいしそうなにおいさせて!!だめ!!
平山 楼遠
あっ…………えっ…………
天使
君たちは僕たちを堕として一体何をさせようというんだい?プンプン
民安 心海
わたしたちは美味しい鍋をご一緒しようと……
福寄 隆之介
何って……ここみ君の言う通り美味しいものをみんなで分かち合いたいだけさ
平山 楼遠
そ…………そうですよ!やましいことはなにも……(ちょっとお話が聞きたいだけで……)
天使
そうやって君たちは僕たちから生き返る条件を聞き出そうって言うんだろう!
福寄 隆之介
ん?生き返る条件ってそんなのがあるのかい?
金髪の天使
あ、ばか!
天使
そ、そんなのないよー!
平山 楼遠
や…………やっぱりあるんだ…………生き返れるんだ…………!
天使
な、ないよ!ないったらない!
いくら神様が満足したからってそんな簡単に帰れないよ!!!
金髪の天使
ちょ、ちょ!!!だまってだまって!!!
福寄 隆之介
ここだけの話にしておくから安心なさい。と金髪の子をみてにっこりと笑います
天使
こ、この人たち人に喋らせるのがうまい……
福寄 隆之介
私たちが黙ってれば君たちが何か喋ったってばれないだろう?
金髪の天使
うう……だいじょうぶかな…………神様この会話聞いてないかな…………
平山 楼遠
神様が満足…………ってことは神様をよろこばせれば生き返らせてもらえるってことですか!?
民安 心海
結局はこの世界でターミートウフを流行らせるという基本方針に変わりはないわけね
福寄 隆之介
いやあ面白くなってきたな……神様ねぇ…… と顎をさすります
民安 心海
とりあえずあなたたち
民安 心海
もうしゃべっちゃったんだからこれ食べなさい
天使
えっ!!??
福寄 隆之介
うんうん
金髪の天使
そ…………それはだめっっ!!
金髪の天使
堕天するわけにはいかないのでっっ!
金髪の天使
みんな!!帰るよ!!
天使
あう……とうふたべたい……
金髪の天使
他の天使を引きずって持ち場に戻っていきます
天使
とうふ……
民安 心海
手番を回します
民安 心海
S1D3 (1D3) > 2
民安 心海
唐沢に黒!
system
[ 平山 楼遠 ] 白 : 0 → 1
system
[ 唐沢 太郎太 ] 白 : 0 → 1
system
[ 唐沢 太郎太 ] 黒 : 0 → 1
system
[ 福寄 隆之介 ] 白 : 0 → 1

第一幕二巡目

平山 楼遠
よろしくお願いします……!
福寄 隆之介
よろしくお願いします
民安 心海
よろしくね
唐沢 太郎太
はい、よろとうふ・・・
平山 楼遠
どうしようかな……
平山 楼遠
解決にしてみんなにどうやって神様を納得させられるかのアイディア募ってもいい?
唐沢 太郎太
いいですよ
平山 楼遠
じゃあ解決でお願いします……!
平山 楼遠
平山は難しい顔でいい案がないか考え込んでいるようだ……
唐沢 太郎太
うーむ・・・神様を満足・・・ですか
民安 心海
私たちに出来ることといえば……
民安 心海
やっぱり豆腐なんじゃないかしら?
民安 心海
最先端を行く豆腐屋の社長
とその部下
大人気豆腐系Youtuber
そして日本の食を一手に握るといっても過言じゃない食品の大企業の会長
民安 心海
これだけそろえば……
唐沢 太郎太
確かに、奇妙な縁を感じますね・・・
福寄 隆之介
ふむ……
平山 楼遠
たしかに……僕たちには豆腐ぐらいしか共通点ないですもんね……うーん
福寄 隆之介
神様を満足させられるかどうかわからんが……昔聞いたことがある
福寄 隆之介
だし、具材共に材料が豆腐ばかりで作る究極の鍋……白鍋……
福寄 隆之介
作り方は知らないが……とても繊細な味で美味だと曾祖父に聞いたことがあってな
平山 楼遠
白鍋……ですか……
唐沢 太郎太
白鍋・・・
民安 心海
その話、私も聞いたことがあります
民安 心海
先々代がまだ子供のころ初代が死の間際
民安 心海
もう一度白鍋が食べたい……とつぶやいたとか
福寄 隆之介
やはり……といった顔で頷きます
唐沢 太郎太
白鍋は・・・古い文献に名前だけ出てくる・・・幻の鍋のはず
唐沢 太郎太
実在していたという話は・・・興味深いですね・・・
福寄 隆之介
民安氏とは一時は疎遠だったけど先祖代々長い付き合いだからね。――その豆腐は民安豆腐だと私は考えてたんだよ
福寄 隆之介
ただ一時期に比べて味が落ちたとは聞いていたが…………
福寄 隆之介
今回食べたのはとても美味しかった
福寄 隆之介
その美味しさの秘密は平山君にも関係あるんじゃないかな?
平山 楼遠
へっ…………?い…………いや!!ぼくは何も大したことは…………!!
福寄 隆之介
ははは、そんなことないさ。この鍋の腕は中々お目にかかれるものじゃないよ
民安 心海
確かに意識はしてなかったけど売り上げが伸びたのって平山くんが入社したあたりからなのよね……
平山 楼遠
めったに褒めない社長の言葉にぎょっとした顔をしています
唐沢 太郎太
今食べたターミートウフは・・・以前と原料も製法もおそらく変わっていない
民安 心海
で、でも平山くん一人の力で味が変わるなんて……そんなこと………
唐沢 太郎太
それなのに見違えるようなおいしさ・・・品質管理などの面が・・・大きく変わっているのでは・・・
福寄 隆之介
唐沢の言葉に深く頷きます
民安 心海
確かに現場に平山くん出してるけど……あなたそんな現場をガラッと変えられるような性格……してない……わよね…………?
平山 楼遠
あ………あはは……
平山 楼遠
…………ちょっと……原材料の大豆の湿度管理に問題があったので…………でもそれくらいで味が変わるとは思えないですが……
平山 楼遠
他のことが影響してるんじゃないでしょうか…………はは
福寄 隆之介
大豆は繊細なんだ。湿度や温度で案外味が変わってしまうものだよ?
福寄 隆之介
君は豆腐と心が通じ合っているのかもしれないね
平山 楼遠
…………ははは
唐沢 太郎太
その日の温度や豆の状態でも・・・最適な水温は変わりますからね・・・
平山 楼遠
顔を真っ赤にして恐縮しています
平山 楼遠
は…………話を戻してしまいますが!!
平山 楼遠
その……白鍋って……誰も材料もレシピもわからないんですよね…………?
平山 楼遠
そんなの作れるんでしょうか…………?
福寄 隆之介
平山君なら再現できるかもしれない。あの料理センスと天性の感は……中々探しても見つからないよ
民安 心海
ふーむ
民安 心海
通常鍋といったらだしを取って具材を入れるものだけど
民安 心海
それが全て豆腐だっていうなら豆腐でだしを取れというの……?
民安 心海
いくら豆腐がおいしくても舌先で豆腐から出ただしの味なんてわかるわけ……
唐沢 太郎太
豆腐だけの鍋は幾数多ありますが・・・だしを取らないというのは・・・?
ナレーション
その後もしばらく白熱(?)した議論が続いた……
唐沢 太郎太
ではここでネガポジ
唐沢 太郎太
ポジ:平山は豆腐の神に愛されている。見ただけで最適な温度・時間がわかってしまうのだ
ネガ:平山は運の神様に愛されている。たまたま壊れたところを直したらいい感じに改善されてしまったのだ
平山 楼遠
ネガで……!
平山 楼遠
黒を民安社長に!
平山 楼遠
(別に豆腐とか全然好きじゃないとか今更言えない……)
平山 楼遠
手番を唐沢さんに!
唐沢 太郎太
では確立で・・・
唐沢 太郎太
このまま話してても・・・埒があかなそうですね
唐沢 太郎太
自分も白鍋について文献を調べましたが・・・具体的なレシピは見つけられませんでした
唐沢 太郎太
でも・・・ここは死後の世界なのですよね
唐沢 太郎太
ならば・・・食べたことのある人がどこかにいるのでは?
平山 楼遠
ハッ!!
福寄 隆之介
確かに
民安 心海
確かに……
平山 楼遠
で…………でも…………僕たちより先に死んだ人に会わせてもらえるんでしょうか?
民安 心海
あの天使たちは私たちが生き返ることができることを黙ってた
民安 心海
つまり私たちにこっちの世界に残ってほしいんじゃないかしら?
民安 心海
ということはそこを突けば会うくらいのことはさせてくれるんじゃ?
民安 心海
例えば死後の世界に興味があるんでどんな人がいるのか見たい、って言ってみるとか?
平山 楼遠
…………なるほど(チラッと横目で天使の方を見ます)
細目の天使
ちらっと平山と目があって訝し気にそちらをみます
平山 楼遠
あたふたしています
唐沢 太郎太
まあ・・・聞くだけ聞いて・・・みましょうか
民安 心海
そうね
福寄 隆之介
うむ
平山 楼遠
(大丈夫かな…………)
唐沢 太郎太
ここでネガポジ・・・
唐沢 太郎太
ポジ:事情を話して頼み込んだら、興味と同情を引いたのか会わせてくれることになった
ネガ:会わせるには誰か一人が生き返られなくなると告げられた
民安 心海
ここはポジで
福寄 隆之介
ネガで
平山 楼遠
ネガが見たい…………
唐沢 太郎太
ちょっとそこの・・・天使君
細目の天使
…………何か用ですか?
細目の天使
(警戒しているようだ)
唐沢 太郎太
人類最高の美味・・・白鍋を作るために・・・合わせてほしい人物がいるのだが
細目の天使
白鍋……?私達天使はあなた方を生き返らせることはできませんよ
細目の天使
他の天使から何を吹き込まれたか知りませんが現世への未練は断ち切ることです
細目の天使
しっしっと手を振ります
民安 心海
いやいやそうじゃないのよ
民安 心海
現世への未練というより食への飽くなき探訪というか
民安 心海
どっちかといえばそういうものよ
細目の天使
はぁ…………?
唐沢 太郎太
その鍋が食べられないと・・・未練でこのままずっと・・・ここにいることになってしまいそうで
民安 心海
と、とにかく中にいる人に用があるのよ
細目の天使
はぁ…………ん?中にいる人?
細目の天使
…………他の死者に会いたいってことですか?
民安 心海
そうなのよ
細目の天使
ふーん……
細目の天使
天使は細い目を更に細めた瞼の向こうから4人の顔をじいっと見つめます
細目の天使
いいですよ
民安 心海
本当?それはよかった
福寄 隆之介
中々話がわかるじゃないか
平山 楼遠
や、やったー!!
唐沢 太郎太
・・・!
細目の天使
天使はニコッと笑顔になります
細目の天使
そのかわり、この中の一人に先に死者の国に行っていただきます
福寄 隆之介
なるほどねぇ……そうきたか
民安 心海
会えるのは一人だけってこと?
平山 楼遠
そ…………え?し……死ぬってことですか?
細目の天使
あたりまえです
唐沢 太郎太
それは・・・困りましたね
細目の天使
死者の国は神の審判を受けた死者しか入れません
福寄 隆之介
いってここにかえってこれるかい?
細目の天使
あなた達…………どうせ生き返るために何か悪だくみをしているのでしょう?
細目の天使
そのために死者に会いたい…………違いますか?
民安 心海
残念だけど私はちゃんと豆腐への求道精神もあるわよ?
唐沢 太郎太
いえ・・・自分は究極の豆腐鍋が食べたいだけなので・・・
平山 楼遠
あわわわわ
細目の天使
あくまでもシラを切るつもりですか……まあいいでしょう
細目の天使
聞き出したい情報を伝えるだけの猶予はあげましょう
細目の天使
ただ、聞き出した方はそのまま死者の国にいていただきます
細目の天使
天使はクッと笑顔の端をゆがませます
民安 心海
ところで死者の国から現世への通信手段ってあるのかしら?
細目の天使
それは心配せずとも大丈夫です
福寄 隆之介
死んでもいいよ私は。でもね、情報を伝えるだけの猶予じゃ足りない。せめて完成した鍋を食べる猶予は欲しいねぇ
唐沢 太郎太
福寄さん・・・!
細目の天使
鍋……?
民安 心海
いえ、いけませんあなたはまだ日本には必要な人
福寄 隆之介
我々が食べたいのは白鍋だ。伝説の鍋だ。私はそれを長年追い求めてきた……
細目の天使
よくわかりませんがお決まりになりましたら声をかけてください
唐沢 太郎太
じゃあ手番を回します!
唐沢 太郎太
民安さんにネガ
福寄 隆之介
確立します
福寄 隆之介
子供頃にね。曾祖父から話を聞いてずっと食べたいと思っていたんだ
福寄 隆之介
だしも豆腐で豆腐だけで作るという白鍋
福寄 隆之介
何度か自分で作ったり料理人に頼み込んだりしたが、ただ味気ないだけだった……
福寄 隆之介
それなら豆腐を……と思い日本中の豆腐を探し求めたよ
福寄 隆之介
その手掛かりが今掴めそうなら死んでもいいさ。最後に白鍋が食べられるならね
福寄 隆之介
そういってみんなの顔をみて朗らかに笑います
平山 楼遠
ふ……福寄さん……でもそれは…………
民安 心海
いえ、あなたは現世にまだまだ必要な方です
福寄 隆之介
ここにいるのは私よりも未来のある若者だろう?
民安 心海
確かに平山くんはターミートウフにとって必要な人材
民安 心海
今回のことでそれはわかりました
平山 楼遠
ビクッと肩を震わせます
民安 心海
唐沢さんは日本の豆腐文化を担うとても有能な人材です、なくてはなりません
民安 心海
そして福寄さん、あなたもそうなのです
唐沢 太郎太
なら自分が残りますよ
民安 心海
わたしは……わたしは……文化の担い手ではない……
平山 楼遠
しゃ…………社長!?
福寄 隆之介
そんなことはないよ心海君。君のおかげで会社の経営は持ち直したじゃないか
民安 心海
それもあなたの資金がなければ土台無理な話でした
平山 楼遠
(みんな行きますって…………言ってくれてるのに僕は…………僕はなんで言い出せないんだ……)
平山 楼遠
(死にたくない…………死にたくないんだ…………だって僕はまだ19で…………)
平山 楼遠
……………………
平山 楼遠
ままままままってください
平山 楼遠
い…………命に……歳や……役職で…………重みの違いなんて…………ないんです!!
民安 心海
違うのよ平山くん
民安 心海
あなたたちは現世に残らなきゃターミートウフを世に残せないのよ
民安 心海
わたしはもうターミートウフという子を成した、私には育てる能力がなかったけど
民安 心海
あなたたちならできるのよ!!
平山 楼遠
だ…………だだだだめです!!社長が居なかったら誰が民安豆腐を継ぐんですか?!後継者だっていないのに!!
福寄 隆之介
まぁまぁ待ちなさい。生き返る可能性だってまだ確実じゃないんだ。誰か一人が死ねばただその可能性が多少あがるってだけなんだよ。
平山 楼遠
皆さん!!!こ…………こここここは公平に…………くじ引きで決めましょう!!!
平山 楼遠
ガタガタ震えながら言います
福寄 隆之介
くじ引きで君は本当に納得するのかい?
平山 楼遠
ビクッ
平山 楼遠
も…………もち…………もち…………
平山 楼遠
…………
平山 楼遠
ギュッと目をつむり
平山 楼遠
この中で一番僕に価値がないことは分かってるんです…………
平山 楼遠
皆さんは僕のことを買ってくれているようですが
平山 楼遠
本当に僕には才能なんてこれっぽっちもないんですよ
平山 楼遠
でも、僕は死にたくない…………自分が行くと名乗り出るほどの勇気もありません…………
平山 楼遠
だから…………後は運に任せます
福寄 隆之介
運も才能の内だ。私も運には自信がある。
福寄 隆之介
じゃあくじ引きで決めよう。いいかい?
平山 楼遠
みんなの顔を見ます
民安 心海
あなたたちは現世にのこるべきなのよ……
唐沢 太郎太
みなさんが納得するなら・・・それで・・・
平山 楼遠
社長、どうかここは……お願いします……
民安 心海
仕方ない……
平山 楼遠
福寄さん…………
福寄 隆之介
私が作ろう。箸でつくるよ。少し待ってなさい……と君たちに背を向けます
福寄 隆之介
とここでネガポジ
福寄 隆之介
ポジ:全員がくじを引いたあとに福寄が当たりくじを引く。
ネガ:なぜか心臓が痛み出す。福寄が苦しみながら倒れる
民安 心海
ネガ………で……
唐沢 太郎太
ポジで
平山 楼遠
うううううう
平山 楼遠
s1d2 (1D2) > 2
平山 楼遠
ネガティブ…………
福寄 隆之介
では平山君に黒を……
福寄 隆之介
ほらできたよ。みんな引いてくれと箸でつくったくじをみんなの前に持っていきます
唐沢 太郎太
一本引きます
民安 心海
平山くん、引きなさい
平山 楼遠
は…………はい…………
平山 楼遠
くじに手を伸ばします
ナレーション
平山がくじを引いた瞬間に福寄が胸を抑えます
福寄 隆之介
ぐっ…………
民安 心海
福寄さん!?
福寄 隆之介
膝をついて床?に倒れます
平山 楼遠
えっ…………福寄さん?!?!
平山 楼遠
お医者さん!!!誰か!!!
民安 心海
こんなところに医者なんて……
民安 心海
そうだ天使は?
福寄 隆之介
うっ……死んだってのにまだ痛ぇなんて……ここの人たちは随分悪趣味だな……
福寄 隆之介
それともなにか……、まだどこかに俺たちの身体が存在している可能性がある……のか……?
福寄 隆之介
といって目を閉じます
福寄 隆之介
手番を回します
system
[ 民安 心海 ] 黒 : 0 → 2
system
[ 平山 楼遠 ] 黒 : 0 → 1
民安 心海
じゃあ再開します!
民安 心海
よろしくお願いします。
福寄 隆之介
よろしくお願いします
平山 楼遠
お願いします!!
唐沢 太郎太
よろとうふ
民安 心海
とりあえず確立で行きます!
民安 心海
わたしは倒れる福寄さんを見て昔のことがフラッシュバックした
民安 心海
わたしが小学校に上がったばかりのころ
民安 心海
うちにはご隠居さんと呼ばれていた人物がいた
民安 心海
先々々代、つまりわたしの曽祖父だ
民安 心海
曾祖父は戦前から戦中、戦後にかけて従業員の首を一人も切ることなく乗り切り
民安 心海
経済成長の波に乗って民安豆腐店を大きくした
民安 心海
所謂中興の祖だ
民安 心海
そんな曾祖父はわたしが子供のころには既に90を越え
民安 心海
前も後ろもわからぬほどに認知症を進行させていた
民安 心海
曾祖父の死は突然だった
民安 心海
わたしが小学校が終わりいつものように曾祖父、祖父の家となっていた築地の直売店へ行った時のことだった
民安 心海
ものすごい物音とともに曾祖父は階段を転げ落ちてきたのだ
民安 心海
仰向けになって殆ど動かなくなった曾祖父はわたしを見ていた
民安 心海
普段の焦点定まらぬ目ではなくはっきりとわたしを芯で捕えていた
民安 宗右衛門
かあちゃん……わしあ……白鍋が……食べたい……
民安 宗右衛門
いつもの…………なべで……
民安 宗右衛門
また……あの……〇〇〇で……
民安 心海
ここでネガポジ
民安 心海
ポジ:ここみはここで〇〇〇について思い出す
ネガ:流石に古すぎる記憶で思い出せない
唐沢 太郎太
もちろんポジで・・・
福寄 隆之介
ポジ 思い出せ!!!!思い出せ!!!!
平山 楼遠
ポジです!!
民安 心海
じゃあ福寄さんに白を!
民安 宗右衛門
また……あの……囲炉裏の家で……かあちゃん……
民安 心海
わたしは突然のことに泣き叫んだ
民安 心海
それを聞きつけた店の人たちが飛んでやってきて曾祖父の事故に気が付き病院へ運ばれた
民安 心海
それから一週間もたたないうちに曾祖父は逝った
民安 心海
死因は脳挫傷だと随分経ってから聞かされた
民安 心海
曾祖父は囲炉裏の家で白鍋を食べたがっていた……これは白鍋の何かヒントになるのだろうか……
民安 心海
というところで手番を回します!

転落

平山 楼遠
じゃあ転落フェーズかな?
福寄 隆之介
転落だ~!
福寄 隆之介
W2B0 白5[2,3] 黒0[0] > 白5
民安 心海
W0B2 白0[0] 黒6[2,4] > 黒6
唐沢 太郎太
W1B1 白2[2] 黒3[3] > 黒1
平山 楼遠
W1B1 白2[2] 黒4[4] > 黒2
福寄 隆之介
中央の未使用ダイスをふる わし白でここみさん黒で
福寄 隆之介
w4 白8[1,3,3,1] > 白8
民安 心海
B4 黒12[6,3,1,2] > 黒12
福寄 隆之介
ここから転落要素をえらぶ!みんなで相談してよし!
平山 楼遠
悲劇は誰か死ぬやつが多い
福寄 隆之介
4か5以外は選べるのか……
福寄 隆之介
破綻面白そう……
平山 楼遠
面白そう
民安 心海
6-3とか面白そうなんよな
平山 楼遠
大切な物が燃えている……………………豆腐?
民安 心海
焼き豆腐じゃん!!!
福寄 隆之介
6は1~3どれ選んでも面白そうwww
平山 楼遠
平和だったか……>焼き豆腐
唐沢 太郎太
破綻してないw
民安 心海
でも白鍋は作れなさそうw
福寄 隆之介
心を超めて作った豆腐が……焼きに……
唐沢 太郎太
自分のチャンネルが・・・炎上・・・
平山 楼遠
死んでから炎上しても痛くもかゆくもないな……
平山 楼遠
生き返ったときにダメージが……
福寄 隆之介
みんなの大切なものが燃えて……
民安 心海
待って
民安 心海
ターミーの大事なもの
民安 心海
自分と一緒に燃えた……
平山 楼遠
もう何なら豆腐屋が燃えてるんだよなあ
福寄 隆之介
既に回収してた
福寄 隆之介
大混乱か悲劇か無垢か破綻か……
民安 心海
3-2と3-6もまま見たい
唐沢 太郎太
ある意味無垢が一番平和
福寄 隆之介
白鍋を知ってる隣人が!
平山 楼遠
追加で死人が来る可能性は全然あるんだよな
唐沢 太郎太
白鍋を知っている善意の第三者が!
福寄 隆之介
迷い込んでくるのと割り込んでくるのニュアンス結構違うよねwww
福寄 隆之介
3無垢
福寄 隆之介
白の出目高い人と黒の出目高い人が最終的に分類選ぶ
選んだら相手が選んだ分類から要素を選ぶ
民安 心海
じゃあわしがしょうぶんるいかな?
福寄 隆之介
ここみさんも分類を選ぶんじゃよ
民安 心海
じゃあ6で!
福寄 隆之介
6-1完璧に実行された馬鹿げた計画!
民安 心海
3-2 現在の状況に隣人が迷い込んでくる
福寄 隆之介
第二幕の幕開けじゃああああ
民安 心海
いえええい!!

第二幕

平山 楼遠
じゃあとりあえず確立で
平山 楼遠
福寄さん……大丈夫でしょうか……?
民安 心海
ッ!そ、そういえば福寄さん!
平山 楼遠
福寄さんは天使達がたくさん集まって連れて行ってしまった……
唐沢 太郎太
福寄さん・・・!?
民安 心海
どこへ連れて行くのかしら……!!
唐沢 太郎太
福寄さんをどうする気だ・・・!
小柄な天使
お……落ち着いてください!み……皆さんはここで待機して!!
民安 心海
あの人をどうしたの!?
民安 心海
と天使の肩をガッと掴みます
小柄な天使
ひいっっ!!
小柄な天使
わわわわ私は下っ端なので何もわからないんです!本当です!!
小柄な天使
今にも泣きだしそうだ
平山 楼遠
お……落ち着いてください社長!
民安 心海
じゃ、じゃあ上の人呼んできなさいよ!
平山 楼遠
何も危害を加えられると決まったわけじゃ……!
民安 心海
何を言ってるの?
民安 心海
もし彼らが向こうの世界に連れて行ってしまったらもう戻れないのよ!?
平山 楼遠
そ…………それはそうかもしれませんが…………ここで事を荒立てたら余計悪いですよ…………!!
目つきの悪い天使
あんたらそもそも死んでるからここにいるんじゃん……(ぼそっ
小柄な天使
ひんっ……ひんっ……(涙をこらえている)
目つきの悪い天使
めんどそうな顔をしながら小柄の天使の頭を撫でています
民安 心海
とにかくなんでもいいからあの人がどうして連れていかれないといけないのか
民安 心海
説明してちょうだい!
民安 心海
と目つき悪い方にすごみます
唐沢 太郎太
福寄さんをどうするのか・・・しっかり説明してほしい
目つきの悪い天使
あぁ?(民安を睨みつけます
平山 楼遠
ひいっっ
唐沢 太郎太
いっしょに豆腐を食べた仲なんです、見捨てたとあっては心持ちが悪い
民安 心海
睨み返してます
平山 楼遠
ここでネガポジ!
平山 楼遠
目付の悪い天使は……
白:ちっ……と舌打ちをしつつも福寄さんが連れていかれた場所を教えてくれる。
黒:これ以上騒いだら全員死者の国送りだ……とこちらに向かって武器を構えた。
唐沢 太郎太
ツンデレ天使ちゃんが見たいのでポジ
民安 心海
プレイングが楽になるのでポジ
福寄 隆之介
ポジでwwww
目つきの悪い天使
…………
ナレーション
(しばしのにらみ合い)
目つきの悪い天使
……………………ちっ
目つきの悪い天使
わかったわかった、教えるからおとなしくしてろよと言って両手をあげます
目つきの悪い天使
たまにさっきのやつみたいに……現世での未練が断ち切れずに苦しみだすのがいるんだよ
民安 心海
現世の未練……
平山 楼遠
み……未練?
唐沢 太郎太
老い先短いとか・・・言っておられましたが・・・
民安 心海
まだあの人は社を大きくしたいのね……きっと……
目つきの悪い天使
どういう未練があるかは知らないけど……とにかくそれを治療する病院があるんだよ
民安 心海
ち、治療……?
唐沢 太郎太
病院・・・?
民安 心海
それって言い換えたら洗脳じゃない
目つきの悪い天使
そんなこと言われてもなぁ……未練持ったままじゃ死者の国に行けないだろ
目つきの悪い天使
とにかくそういうわけだ
目つきの悪い天使
お前たちはおとなしくここで待ってることだな
目つきの悪い天使
これ以上建て付くようだったらこっちもそれ相応の対応になる……
目つきの悪い天使
懐で何かキラッと光っている
平山 楼遠
白を唐沢さんに、手番を回します
唐沢 太郎太
転落は自分で取るんだっけ
平山 楼遠
まちがえた!自分がとります!!
唐沢 太郎太
・・・確立で行きます
唐沢 太郎太
・・・このままじゃ福寄さんが戻ってきても・・・別人になってるかもしれない
唐沢 太郎太
未練がなかったら・・・生き返ろうと思わないかもしれない・・・
平山 楼遠
ど……どうしましょう……?助けに……いやでも次は何をされるか……
平山 楼遠
びくびくしながら天使の様子を伺っています
民安 心海
流石に天使を本気にさせたらまずいかもしれないけど
民安 心海
助けないって選択肢も取れないわね
唐沢 太郎太
・・・天使って堕天したらどうなるんですかね?
民安 心海
さあ……何か不都合が生じはするんだろうけど……
平山 楼遠
さ…………さあ…………僕にはさっぱり…………
唐沢 太郎太
この豆腐鍋を食べさせれば・・・無力化できませんかね・・・?
民安 心海
やってみる価値はあると思うわ
平山 楼遠
こ…………この状況で食べてくれますかね……?
民安 心海
そこはもうあなたの腕にかかってるのよ
平山 楼遠
あ…………あの!!僕にもう一つ案があるんですが!!
民安 心海
ほう
唐沢 太郎太
ほう
平山 楼遠
あっ…………いやっ…………でも無理かもしれないですが…………
目つきの悪い天使
ちらっとみたりみなかったりしてます
平山 楼遠
小さくひっ…………と声を上げて目をそらします
平山 楼遠
声のトーンをさらに下げて続けます
平山 楼遠
ぜ…………全員で…………倒れてみるというのはどうでしょう…………?
民安 心海
ああなるほど
民安 心海
全員病院送りにされると?
唐沢 太郎太
なるほど・・・
平山 楼遠
そ…………そうです…………そうすれば向こうで会えるんじゃないかと…………
平山 楼遠
…………思ったんですが、いかがでしょう?
平山 楼遠
チラッチラッと二人の顔色を伺います
民安 心海
じゃあこうしましょう
民安 心海
わたしたちは鍋をまず食べる
民安 心海
そしてその味で現世への未練がふつふつ湧き出して
民安 心海
それで倒れたということにする
民安 心海
上手くいけば私たちの残した鍋を天使が食べて堕天したりするかもしれない
唐沢 太郎太
確かに・・・いいとこどりの完璧な計画ですね
平山 楼遠
おお…………!!な…………なんだかイケる気がしてきました!!
民安 心海
よし!平山くん!
民安 心海
鍋よ!鍋!
平山 楼遠
はい!!
平山 楼遠
平山は意気揚々と鍋に豆腐を投入します
唐沢 太郎太
じゃあここでネガポジで・・・
唐沢 太郎太
ポジ:全員演技はうまくいって病院送りとなった。おいていった鍋に天使が群がり大混乱に
ネガ:全員演技はうまくいって病院送りとなった。おいていった鍋はだれも目もくれず四面楚歌に
民安 心海
これはもうポジや!
福寄 隆之介
わんちゃんネガしとこ
平山 楼遠
さ……流石に天使もそこまで馬鹿じゃないはず!!ネガ!!
唐沢 太郎太
黒を頂きます
唐沢 太郎太
では平山さん・・・調理よろしくお願いします
平山 楼遠
ま…………任されました!!
平山 楼遠
真剣な表情で鍋を作っています……
唐沢 太郎太
できればもう一つ・・・鍋を作ってください・・・
平山 楼遠
もう一つ…………ですか?
唐沢 太郎太
はい・・・病院に持ち込むので・・・
平山 楼遠
な…………なるほど??
民安 心海
ほう
平山 楼遠
言われるがままにもう一つの鍋にも火を入れます
平山 楼遠
(調理中…………)
平山 楼遠
で…………できました!!
民安 心海
今回もいい匂いね
目つきの悪い天使
ちらちらと見ています
唐沢 太郎太
素晴らしい・・・ッ! 鍋だ・・・ッ!
唐沢 太郎太
とオーバーリアクションで食べ始めます
唐沢 太郎太
いただきます・・・ッ!
民安 心海
…………な、な、なんて美味しそうなのかしらぁ!!!
民安 心海
すごい勢いでよそってます
平山 楼遠
た…………食べるぞお!!
目つきの悪い天使
じ~~~~と呆れた表情で君たちを見ています
民安 心海
はふっ!はふっ!
民安 心海
うまああいい!
唐沢 太郎太
ハフハフ・・・ああ・・・現世に戻ってもっと子の鍋を食べたいなあ・・・ウッ!?
平山 楼遠
はふっ!あ…………あづっ!!
民安 心海
ど、ど、どうしたの唐沢さん!?
唐沢 太郎太
心臓を押さえてうずくまります
目つきの悪い天使
…………はぁ!?
民安 心海
な、なんてこと!現世への未練!?
民安 心海
な、なんか私も苦しくなってきた……ターミートウフが…………
平山 楼遠
あ、ああ~~っ!!唐沢さあああんっっ!!
民安 心海
つくりたい……!!
民安 心海
ううう……
平山 楼遠
うわ~~~!!社長~~~~!!!
目つきの悪い天使
おい、おいおいおいその鍋、毒でもはいってたんじゃねーか……?
民安 心海
あ、味は美味しいし…………毒なんか……
民安 心海
とかいいながら袖で目を覆って泣きまねをします
目つきの悪い天使
あーくそ面倒くせえなあ……おい赤いの!しっかりしろ!
唐沢 太郎太
毒なんか・・・入ってるわけないじゃないですか・・・ハフハフ・・・ウッ・・・ハフハフ・・・
平山 楼遠
あ…………う…………えーっ、えーっと…………僕ももっと美味しい豆腐鍋を現世で作りたかったんだった~~…………ばたり
目つきの悪い天使
な、なんで俺の当番の時にこんな…………!!!
民安 心海
ピクピクする振りをしようとして失敗して
民安 心海
クネクネ妙な動きをしてます
目つきの悪い天使
………………………はぁ
平山 楼遠
くるしいよぉ~~!!どうか病院に連れてってください~~!!
目つきの悪い天使
わかったわかった、あんたら病院に連れてってやるよ
目つきの悪い天使
どうなっても俺は知らないからな……
民安 心海
(やった!!大成功!!)
民安 心海
(わたし役者の才能もあったのね)
平山 楼遠
(やった!!!やりましたね二人とも!!)
目つきの悪い天使
となんか笛を吹いて数人の天使を呼びます
目つきの悪い天使
ぴーーーぴぴーーーー
唐沢 太郎太
(完璧な演技でしたね)
目つきの悪い天使
また例のグループだ……どうやら身体が痛むらしい。病院に連れていく。
天使達
わらわら
目つきの悪い天使
ということを来た天使に説明してます
ナレーション
みんなは天使に連れてかれました
唐沢 太郎太
鍋を離そうとしません
民安 心海
ハア……ハア……鍋への篤い……未練……
唐沢 太郎太
ああ・・・これを取り上げられたら・・・未練が・・・
目つきの悪い天使
ったくしゃあねぇな!
目つきの悪い天使
いいいいそのままいけいけ……しっしっ
平山 楼遠
(全てがうまくいったぞ……!!計画は完璧だ!!)
ナレーション
そして君たちは病院へ連れていかれた。
ナレーション
後には鍋がぽつんと残されていた。
目つきの悪い天使
・・・そんな美味いのかぁ・・・?
目つきの悪い天使
・・・いやいや、堕天してまで食うとかないから、マジで
目つきの悪い天使
片付けとこ
唐沢 太郎太
というところで手番を回します
福寄 隆之介
今日のセッションを始めます。よろしくお願いします。
民安 心海
よろしくお願いするわ
唐沢 太郎太
どうも、こんとうふ・・・
平山 楼遠
お願いします!!
福寄 隆之介
解決をお願いします……
福寄 隆之介
病院着いたところからかなーって……
精神科医天使
なんだなんだ今日は急患が多いな!?
白衣の天使
とりあえずみなさんをっしんさつしつにっ!
平山 楼遠
うぐう~~くるしい~~
民安 心海
あああー現世に戻りたーい―
唐沢 太郎太
うう・・・とうふ・・・
白衣の天使
えっさっ!ほいさっ!
ナレーション
全員同じ病室?に運ばれて行きます……
平山 楼遠
(福寄さんはどこだ……!?)
唐沢 太郎太
自分たちの前に・・・おじいさんが来ませんでしたか・・・?
白衣の天使
おじいさん?
白衣の天使
きましたよねーっ、せんせえ?
精神科医天使
確かに来たが今はお前たちが先決ではないか?
平山 楼遠
えっ…………いやでも少し未練が落ち着いてきたような~~
精神科医天使
とりあえず全員未練を断ち切るための処置をするからなー
ちびっこ天使
動かないでねー!
白衣の天使
わわっ!あしをうごさないでー!おとしちゃうー!
平山 楼遠
まままま待ってください!!
平山 楼遠
押さえつけようとする天使から逃れようと暴れます
精神科医天使
心配するな、その痛みちゃんと取ってやるからな!私に任せていろ!
白衣の天使
わあああーおとしちゃうー!!
唐沢 太郎太
な、なにをするんだ?
精神科医天使
君たちにはこの”三途の川2号機”に入ってもらい現世への未練を断ち切るんだよ
唐沢 太郎太
1号機とは何が・・・変わったんですか・・・?
精神科医天使
1号機?あれは精神世界で石を積ませるモノだったから苦情が多くてな
ちびっこ天使
未練があるままだと現世で魂のままさまよっちゃうからね~
平山 楼遠
(やばい…………このままじゃ全員あの機械で!!)
平山 楼遠
平山は懐から鍋のお玉を取り出してでたらめに振り回します
平山 楼遠
うわああああ!!!
白衣の天使
わああああ!!!!
白衣の天使
平山を落とします
平山 楼遠
ふ…………二人とも今のうちに逃げてください!!!
民安 心海
に、逃げるっていったって!
平山 楼遠
唐沢と民安社長を抑えようとする天使たちに向かってお玉を振りかざします
唐沢 太郎太
福寄さんを探さないと・・・
民安 心海
二手に分かれて福寄さんを探しましょう!
平山 楼遠
平山はお玉片手に天使とわあわあ格闘しています
精神科医天使
まいったなあ……未練がある連中はこんなに動けないはずなんだが……
福寄 隆之介
…………聞き覚えのある声がすると思ったら、君たちもここに来たのかい?
ナレーション
奥の部屋から出てきました
民安 心海
福寄さん!?
唐沢 太郎太
福寄さん・・・無事ですか・・・!?
福寄 隆之介
…………?大丈夫だよ。この通り……いや死んでるけどな はっはっは
民安 心海
とりあえず元の場所に帰りましょう!
福寄 隆之介
いや戻らなくてもいいんじゃないかね
民安 心海
えっどうして!
唐沢 太郎太
えっ
福寄 隆之介
ここでも鍋はできるさ
民安 心海
びょ、病院で!?
民安 心海
(ハッ福寄さんのことだから何か深い考えがあるのでは!?)
福寄 隆之介
鍋はね、鍋と火さえあればどこでもできるんだよ
福寄 隆之介
そうそう鍋をするのにいいところを見つけたんだよ
福寄 隆之介
こっちへおいでと君たちを手招きします
民安 心海
言われるがままついていきます
平山 楼遠
わーわー(格闘中)
精神科医天使
やれやれ……まいったな……
唐沢 太郎太
もう大丈夫そうですので・・・お世話になりました・・・
民安 心海
平山!いつまで遊んでるの!早くこっち来なさい!
平山 楼遠
えっ?
平山 楼遠
あ…………あれ?福寄さん!?見つかったんですね!!あいたっっっ
平山 楼遠
ぽかぽかと天使から棒で叩かれています
白衣の天使
このお!!
白衣の天使
ええーい!!
白衣の天使
しずまれしずまれい!!
平山 楼遠
いたいっいたっ!!すすすすとーーっぷ!!
平山 楼遠
棒を握り締めた天使からなんとか逃げてきます
平山 楼遠
み!皆さん!逃げましょう!!
福寄 隆之介
こっちだこっち!と笑顔で案内します
平山 楼遠
慌てて3人の方に走っていきます
平山 楼遠
ポジ:福寄さんに案内された先には……すごく古びた木造の、囲炉裏のある小屋があった。ここならなんとか調理が出来そうだ。
ネガ:福寄さんに案内された先には……人間が入った巨大なカプセルがいくつも立ち並ぶ研究室があった。福寄さんはもう元の福寄さんではない……
福寄 隆之介
s1d2 (1D2) > 2
福寄 隆之介
こっちだ。すごくいいところを見つけたんだ。君たちも気に入ると思うよ
民安 心海
はい!
平山 楼遠
いいところですか?(病院にあるいいところってなんだろう?)
唐沢 太郎太
ついてくしかないな・・・
ナレーション
福寄は君たちを先導し……病院から少しだけ離れたところの扉を開ける
民安 心海
入ります
ナレーション
すると…………人間が入った巨大なカプセルがいくつも立ち並ぶ研究室があった。
民安 心海
えっ……な、なんですかここ……
福寄 隆之介
黒ダイスを取得します
唐沢 太郎太
なんだ・・・これは・・・
平山 楼遠
な…………なんですかこれ…………!?!?
福寄 隆之介
ここはねぇ……審判を待つところだ。今は審判待ちで結構長い間ここにいることが多いらしい。
民安 心海
えっ、審判待ちながら鍋を?
福寄 隆之介
このカプセルに入れば…………審判を待つ間、我々は電脳世界で生前の生活を送れるそうだ
福寄 隆之介
もしかしたらここで白鍋も食べれるかもしれないね
平山 楼遠
福寄さん!!そそそそそれじゃあ生き返れないじゃないですか!!
民安 心海
そ、そうですよ!
民安 心海
こ、こんなところにいてまやかしの現世じゃなくて
民安 心海
本物の現世に帰りましょう!
唐沢 太郎太
そうですよ・・・そんなの機械が作り出した幻だ
民安 心海
あなたの会社はどうなるんです!?
民安 心海
20000人の従業員は!?
福寄 隆之介
私はもう十分やったさ。後継者も育てていたしうまくやってるだろう
福寄 隆之介
もう疲れたんだよ……もう何も未練もない……
福寄 隆之介
寂しそうに笑みを浮かべます
福寄 隆之介
手番を回します
平山 楼遠
未練がない…………?ま……まさか福寄さんあの機械でもう…………!?
民安 心海
そ、そんな……とガックリ膝を落とします
唐沢 太郎太
うそだ・・・福寄さん・・・
民安 心海
確立します
民安 心海
そ、そんな……
民安 心海
やっと……やっと……みんなで白鍋を作って
民安 心海
現世に帰れるかもしれないって
民安 心海
思ったのに……!!!
民安 心海
ぽろぽろ泣いています
平山 楼遠
社長…………
民安 心海
そんな君たちの耳にかすかに音が聞こえます
民安 心海
どん…………どん…………
民安 心海
かすかではありますが何かが叩かれている音です
唐沢 太郎太
なんの・・・音だ・・・?
福寄 隆之介
ん…………?
平山 楼遠
ま…………まさか天使が追いかけてきた!?と思い扉の方を振り返ります
民安 心海
扉の方からは音はしません
平山 楼遠
(ち…………ちがうのか……?)
民安 心海
君たちが耳をすませると無数に並んだカプセルの奥から音が聞こえます
平山 楼遠
お……奥から聞こえる…………?
民安 心海
音のする方へ行くとそこにはひと際古びたカプセルがあります
福寄 隆之介
これはまた古そうだな……
民安 心海
その中では甚平を着た老人がこちらを見てガラスを叩いています
民安 心海
そして福寄を見つめ驚いた顔をしています
平山 楼遠
えっ…………?!意識のある人が中に!!
福寄 隆之介
…………?ん?
福寄 隆之介
近寄ってよく顔を見て見ます
民安 心海
それでは福寄が近寄ってよく見ると
民安 心海
子供のころに丁稚に出されていた
民安 心海
民安豆腐店の社長の民安宗右衛門でした
福寄 隆之介
………………!民安のおやじさん!!!
福寄 隆之介
急いで開けようとしますが中々開きません
平山 楼遠
え…………?民安の……?
民安 心海
そこへフラフラしながら心海がやってきます
民安 心海
えっ……ひいおじい……ちゃん……
唐沢 太郎太
これ・・・開ければいいんですか・・・
と開けるのを手伝います
平山 楼遠
鳩が豆鉄砲を食ったような顔で三人の顔を交互に見ます
民安 心海
宗右衛門は目を見開いて渾身の力でカプセルを叩きます
民安 心海
するとカプセルが大破し、中の液体と共に宗右衛門が出てきました
福寄 隆之介
大丈夫ですかおやじさん……
民安宗右衛門
ここみ!……隆!!
民安宗右衛門
隆坊はともかくなんでここみがこんなところに……
民安宗右衛門
しかし隆坊もでかくなったな……もちろん話には聞いてたが……
平山 楼遠
え……え……?民安社長のひいおじい様…………ってことは初代……?と民安社長の方を見ます
民安 心海
そうよ……わたしのひいおじいちゃん……そして先々々代……
福寄 隆之介
こんなとこでおやじさんに会えるとは……たまげたなぁ……
平山 楼遠
口をパクパクさせています
民安 心海
すると宗右衛門は今までの経緯を話し始めます
唐沢 太郎太
あなたが・・・伝説の・・・
民安 心海
宗右衛門は死の間際白鍋がどうしても食べたくなってしまい
民安 心海
この世に強烈な未練を残してしまったこと
民安 心海
三途の川一号機の過酷な試練を耐え抜き、それでも白鍋を食べたいと願ったこと
民安 心海
あまりの未練の強さのため審判が受けられず死後今までカプセルにいたこと
民安 心海
そして今外から白鍋という言葉が聞こえ、ついに白鍋を知るものがここへやってきたこと
民安宗右衛門
お前たちも白鍋が食べたいのか……?
福寄 隆之介
………………
唐沢 太郎太
食べたい・・・です・・・!
平山 楼遠
食べ…………い…………いや!違うんです!
民安宗右衛門
え?
平山 楼遠
実はかくかくしかじかで…………
民安宗右衛門
なるほどな……
民安宗右衛門
よし、じゃあ白鍋を再現しようじゃねえか!俺たちで!
民安 心海
といったところでネガポジ
民安 心海
ポジ:白鍋に必要な囲炉裏の準備に成功し、よりにもよって審判を待つこの場所で白鍋を作る

ネガ:白鍋に必要な囲炉裏もその代替品も見つからない、白鍋は作れない
平山 楼遠
ポジでしょう!!!!
唐沢 太郎太
作りたいのでポジ
福寄 隆之介
ぽじぽじ
民安 心海
君たちは囲炉裏の代替品を用意することに成功した
民安宗右衛門
いいか?白鍋に重要なのは火加減なんだ
民安宗右衛門
そして火加減と共に炭火の煙がでーじなんだ!
民安宗右衛門
そして丁寧に丁寧に豆腐を煮ることだ!
民安宗右衛門
そうやって作られた鍋に豆腐以外の物なんて要らねえ!
福寄 隆之介
もう未練も何もなくなっちまったと思ってたが……これを食べないと死ねない気がしてきたよ
民安宗右衛門
さあ平山!今だ!蓋を開けろ!
平山 楼遠
わ……わわわ分かりました!!
民安 心海
こ、これが白鍋……!!
福寄 隆之介
ごくりと喉を鳴らします
唐沢 太郎太
これが・・・夢にまで見た・・・
民安 心海
かなり大きな部屋のはずなのに白鍋の匂いが部屋中に充満していきます
民安 心海
カプセルに閉じ込められた死者たちが目を見開いてその光景を見ています
民安宗右衛門
はっはっは!!これが民安豆腐店の真骨頂よ!!
平山 楼遠
視線に気が付いてひえっっと情けない声を上げます
民安宗右衛門
何情けない声出してんだ平山!さあ食うぞ!!
唐沢 太郎太
このカプセルの人たち・・・みんな白鍋に未練が・・・?
福寄 隆之介
なんて腹がすく匂いだ……
平山 楼遠
いやいやいや!!タイムタイム!ちょっと待ってくださいよ!!
民安宗右衛門
うるせえ!俺の鍋が食えないのか!?
福寄 隆之介
おやじさんの白鍋……食べさせてもらいやす
平山 楼遠
僕達が食べてないで神様に食べさせないと意味が…………あっ
民安宗右衛門
神様に食わせる前に自分たちで食べなくてどうすんだ!?味もわからないものを神様に食わせるのか!?
民安宗右衛門
さあ食うぞ!
民安宗右衛門
手番を回します

第二幕二巡目

平山 楼遠
うーん…………確かに一理あるようなないような…………?
平山 楼遠
確立で!
平山 楼遠
(とりあえず急いで食べて急いでもう一回作ればいいか……)
平山 楼遠
い……いただきます……
平山 楼遠
ふーふーと豆腐を冷まして口に入れます
平山 楼遠
はふっ
平山 楼遠
……………………
平山 楼遠
こ……………………これは…………!!!
福寄 隆之介
…………!なんだこれは……
唐沢 太郎太
・・・!!
民安 心海
こ、これって……
福寄 隆之介
こんな味食べたことがない……
唐沢 太郎太
豆腐だけで・・・この味が・・・?
唐沢 太郎太
加熱は邪道かと思っていたが・・・なるほど・・・
福寄 隆之介
これが白鍋…………こんなものが存在したとは…………
平山 楼遠
滑らかな舌触りと共に豆本来の凝縮された甘みが口いっぱいに広がります!!これは……出汁が入っていたらこれほどの香りは感じられなかったはずです!!しかも嚥下した瞬間に鼻腔をくすぐる香ばしい香り!!これが炭火でという理由だったんですね!?!?なんてすばらしい!!これぞ究極至高の豆腐鍋だ…………!!!!
平山 楼遠
と突然饒舌に鼻息荒くまくしたてます
民安宗右衛門
どうだ、これが我が家の白鍋よ!
平山 楼遠
素晴らしいです初代!!!わたくし平山感服いたしました!!
平山 楼遠
これを食べずにして死ねないというのも納得できます!!
平山 楼遠
はふっはふはふっ
福寄 隆之介
はふっはふっはふはふっと夢中で食べています
民安宗右衛門
いや俺ア初代じゃねえ、うちのじさまが初代だ
平山 楼遠
夢中で食べていて耳に入っていないようです
唐沢 太郎太
なんて長い歴史だ・・・!
福寄 隆之介
どおりで現代では再現が難しかった訳だ……
民安宗右衛門
しかし平山……お前豆腐の神様に愛されてるな……!その豆腐への直感、とても偶然とは思えねえ!
平山 楼遠
はふっはふっ…………はぇ?
民安宗右衛門
腕組みをして平山を見てます
平山 楼遠
い…………いや僕は運がいいだけで…………いやでも火事で死んじゃってるし運もよくないのか……?
ナレーション
……などと皆さんがわいわいと鍋を食べていると
???
ドンッドンッドンッドンッ!!!!
福寄 隆之介
はっとなり音の方向を見ます
平山 楼遠
固まっています
平山 楼遠
ここでネガポジします!
平山 楼遠
ポジ:音の方を見るとカプセルの中の人間たちが一斉にカプセルを破壊して飛び出してくる!!俺(私)たちにもその鍋を食わせろおおおお!!!
ネガ:音の方を見るとカプセルの中の人間たちが一斉にカプセルを破壊して飛び出してくる!!俺(私)たちにもその鍋を食わせろおおおお!!!と同時に扉も破られ天使達がなだれ込んでくる。研究所は大混乱に
福寄 隆之介
大混乱みたいからネガ!
民安 心海
ネガ!
唐沢 太郎太
ねが
カプセルの中の人達
ドンッドンッドンッドンッ!!!!
扉の向こうの天使
ドンッドンッドンッドンッ!!!!
民安 心海
なに、なんなのこれ!!
民安宗右衛門
はっはっはっは!!こりゃあ面白くなってきやがったぜ!!
平山 楼遠
や…………ヤバイですよ!!!!大変なことに!!!
ナレーション
カプセルが粉々に砕け中から数百、数千人の人間たちが飛び出してくるのと同時に天使によって扉が破壊される!!
民安宗右衛門
はっはっはっはっは!!!
カプセルの中の人達
うおおおおその鍋を食わせろおおおおお!!!!バリバリーン
福寄 隆之介
はっはっはっは!!!これは愉快だ!!おう食え食え!
福寄 隆之介
皿に取り分けていきます
デカい丸太を担いだ天使達
おとなしく投降しなさーーーーい!!!!ドカーーーーン
天使
お、お、おまえたち!!なにをやってるですかー!!!!
天使たち
な、な、なんですかこの匂い!!!
カプセルの中の人達
うるせええええ天使はすっこんでろやあああ
白衣の天使
わああああー!!!
ナレーション
カプセル人間VS天使の大乱闘の火ぶたは切って落とされた……
平山 楼遠
手番を回します!
唐沢 太郎太
じゃあ・・・はじめます・・・こんとうふ・・・
民安 心海
よろしくお願いするわ
平山 楼遠
よろしくお願いします!!
福寄 隆之介
よろしくお願いします
唐沢 太郎太
ううーん、解決でお願いします
唐沢 太郎太
ああ・・・幻の白鍋が・・・
唐沢 太郎太
こんな騒ぎで・・・味わうどころじゃない・・・
平山 楼遠
か…………唐沢さんそんな落ち着いてる場合じゃないですよおお!!うわああ(人の雪崩に飲み込まれる)
福寄 隆之介
にこにこしながら楽しそうに食べてます
民安 心海
とりあえず喋ってもしょうがないなと食べてます
カプセルの中の人達
俺(私)たちは鍋を食うんだーー!!天使はすっこんでろーーー!!!!
ピコハンを持った天使
んん!!こ、このっ!しずまれ!しずまれえ!!
カプセルの中の人達
うおおおお戦え!!戦えーーー!!!!天使を倒せーーーー!!!!
ピコハンを持った天使
だめだ!!ピコ班だけじゃたいおうできない!!
弓矢部隊をよぼう!!
平山 楼遠
み…………みなさん!!落ち着いて!落ち着いてください~~(踏まれながら)
唐沢 太郎太
・・・いや、なんで白鍋を食べさせちゃいけないんですかね?
福寄 隆之介
ほら食え!食え!みんな食べろ!はっはっは
一般天使
あれ…………ボクもたべてみたい……
上級天使
だめだだめだ!あんなうつしよパワーが強いものを食べたら天使でいられなくなるよ!!!
唐沢 太郎太
豆腐の前では・・・皆平等です・・・どうぞ・・・
唐沢 太郎太
とよそって差し出します
一般天使
はああ……じゅるり…………
一般天使2
ああ!!だ…………ダメだよ!(ずるい……私だって食べたいのに!!)
一般天使
いただきます……!!!
上級天使
あああああああ!!!!!
カプセルの中にいた人
はふっはふっはふっはふっ
カプセルの中にいた人
うんめえええええええええなんだこれええええええ
一般天使
ふああああああ!!!なにこれええええ!!!!
一般天使
一般天使の羽が一口食べるごとにハラリハラリと落ちます
上級天使
だだだ、だめだってばああ!!!
ちびっこ天使
そ、それ以上食べたら……!!!(ぐ~~~~……
ちびっこ天使
ひ、ひとくちくらいなら大丈夫……なのかな……(目がぐるぐる
一般天
だだだだってこ、これおいしいおいしいんだもん!!!
一般天使2
わ…………私にも!!私にもちょうだい!!
一般天
はああとめられない!!やめられない!!!
唐沢 太郎太
一口だけでも・・・どうぞ・・・
福寄 隆之介
どんどん食べなさい。うんうん
一般天2
ほふほふ……………………おいひいいいいいいい!!!!なにこへ~~~~!!!
民安 心海
な、なんなのかしらこれ、確かにおいしいけど天使たちの反応が度を越してるような……
福寄 隆之介
こんなうめぇもん食べたらこんなもんじゃないか?
ちびっこ天使
うまあああああああはふっはふはふっ
民安宗右衛門
まあ白鍋のうまさが度が過ぎてるからなァ?
平山 楼遠
(つ……次々に天使たちが白鍋を食べてる……)
唐沢 太郎太
そういえば・・・昔文献で読んだ気がします・・・元は神様へ捧げる儀式のときの鍋だと・・・
翼がなくなった天使
普段僕たちは暇つぶしに花を食べるんだよね。というか別に食べなくても存在できるし(もぐもぐ
一般
おはなじゃこんなおいしさあじわえないよね
翼がなくなった天使
いやあこれ気が狂いそうなくらい美味しいよ(すっきりした顔
民安 心海
なんか白鍋食べた天使たちの顔が光ってるというかテカテカしてきてるというか……
唐沢 太郎太
豆腐も食べられない人生など・・・無意味だと・・・やっと気づいたようですね・・・
福寄 隆之介
うんうんと頷きます
平山 楼遠
はあ………はあ………やっと人混みから抜け出せた………
民安 心海
平山!この人数を満足させるためにはもっと作らないとだめよ!
平山 楼遠
へ…………?ええっ!?!?いやいや!この人数は流石に無理ですよ!
民安 心海
あなたなら行けるはず!
平山 楼遠
そ……それよりこの騒ぎに乗じてここから逃げましょう!!
民安 心海
逃げてどうするの!私たちの最終目標は生き返ることなのよ!?
福寄 隆之介
にこっと笑って一匹でも多く天使さん方に白鍋を食べさせようじゃないか!
平山 楼遠
そうですけどこんな騒ぎを起こしちゃったら………神様が許してくれるとはとても………(翼と天使の輪っかを失って一心不乱に鍋をむさぼる天使たちを横目で見ています)
民安 心海
神様もあなたの鍋で篭絡させるのよ!!!!
唐沢 太郎太
平山さんなら・・・できますよ・・・!
福寄 隆之介
神の手を持つ君なら行けるさ!平山君!
平山 楼遠
(無茶振りだああああああ!!!!)
福寄 隆之介
ポジ:わくわくした表情で神様がひょっこりほわほわと現れる。「美味しそうな匂いしますね~」
ネガ:不機嫌そうな顔で神様が雷光と共に現れる。「なんですかこの騒ぎは……!」
唐沢 太郎太
ネガで・・・
唐沢 太郎太
黒のダイスを取ります
唐沢 太郎太
!?
福寄 隆之介
ん?
民安 心海
えっ!?
平山 楼遠
ひええええっっっ
???
「なんですかこの騒ぎは……!」
???
羽のなくなった天使をつまみあげます
民安 心海
な、な、何あれ……
堕天使A
ひ……ひゃあっ!お許しください!お許しください!
堕天使B
か、か、かみさまあ……!!
平山 楼遠
か…………神様?!?!
ちびっこ堕天使
かみさま・・・すみません・・・
神様
堕天したか……ふんっ……
神様
この騒ぎの原因はお前たちか?と平山に目を向けます
民安 心海
…………うわあ
民安 心海
といいながら平山を見ます
神様
この白鍋を作ったのは誰だあっ!!
平山 楼遠
ひいっっっっも…………申し訳ありませんっっっ!!!(スライディング土下座)
平山 楼遠
土下座の体勢でガタガタ震えています
神様
我に捧げる為の白鍋ではないな……?
民安 心海
い、いえ!捧げるための予行練習です!!
神様
………………
神様
このような下劣な環境で神聖な白鍋を作りおって・・・
神様
おかげで天使も亡者どもも、なんともみっともない姿を晒しているではないか
福寄 隆之介
美味しいものの前では天使も亡者もないんだ。神様さんよ
福寄 隆之介
(白鍋を食べてます)
神様
この程度のものを本物の白鍋と思ってもらっては困る
民安 心海
(…………ひょっとして神様って白鍋ガチ勢…………?)
平山 楼遠
(あ………あれでもまだ何かたりないのか?!)
唐沢 太郎太
では・・・あなたはこれより美味い白鍋を・・・作れると?
福寄 隆之介
これよりも美味い白鍋なんて存在しないだろう……なんてったって平山君が作った鍋だ
平山 楼遠
(ふ…………福寄さんまで…………!!余計なことを言うとますます怒らせちゃうよお!!)
民安 心海
わが社の豆腐の右に出る豆腐はないわ
福寄 隆之介
まぁひとまず食べてみて下さい。批評するにもまずは食してからだ。ととうふをいれた器を神様に捧げます
平山 楼遠
まままま待ってください福寄さん!!!
平山 楼遠
やっぱり神様のお口には合わないかもしれませんし…………(神様の顔色を伺っています)
民安 心海
自信を持つのよ平山!!!
神様
ふ、このようなもの私が食べるに値せず、見ればわかる
神様
お前たち下賤のものにはお似合いかもしれんな
民安 心海
な、なんですって…………!?
福寄 隆之介
聞き捨てならねぇなあ……?
平山 楼遠
しゅんとしています
民安宗右衛門
隆坊の言うとおりだぜ、この白鍋は昔の白鍋にも引けを取らねえ!
神様
しょせん白鍋など、本物の"代鍋"にはかなわぬわ
民安宗右衛門
……!!!!
福寄 隆之介
…………ほう?
唐沢 太郎太
代鍋・・・!? 書き間違いかと思っていたが・・・まさか・・・
平山 楼遠
し……知ってるんですか唐沢さん?(こそこそ)
唐沢 太郎太
かなり古い文献に出てきていたのですが・・・ヒトの代わりに使われたとかどうとか・・・
平山 楼遠
ひ…………ヒトの代わり?!
福寄 隆之介
――本来神に捧げられる生贄だった人が作り出した……神に捧げる為の究極の鍋だ
唐沢 太郎太
! 知ってるんですか福寄さん・・・!
民安宗右衛門
そうだ、はるか昔中国で人間の代わりに饅頭をささげる文化が生まれた
それが日本に伝わったんだ、ただ……
民安宗右衛門
中国のは所詮民間信仰でしかなかった、日本のはそうじゃなかったんだ
民安宗右衛門
本物の神を満足させなきゃいけなかった……しかしそれもいつしか失われ、ただの伝承になってたはずだ
福寄 隆之介
……平山君の白鍋は”代鍋”と同等の価値がある。私はそう確信している
民安宗右衛門
ああ、俺もそう思うぜ、何せ白鍋は代鍋の文献から復活させたものだ、その中で一番なら代鍋に届くはずだ
平山 楼遠
(ヒトの代わりなるような鍋って……いったい何が入ってる鍋なんだ……?)
福寄 隆之介
神様を満足させる器を用意できないのは残念だが……まずは食ってみてくれ。と再び神様に器を差し出します
福寄 隆之介
とここでねがぽじ
福寄 隆之介
ポジ:不機嫌そうな表情で神様は器を手にとって食す。驚愕の表情のあとにぬうううう……と唸りながら全部食べる
ネガ:不機嫌そうな表情で神様は手にとって食す。ふっと鼻で笑ってこんなもの食えるか!!!!と福寄に中身をぶっかけ皿を地面に叩きつける
平山 楼遠
この神様ならネガやりかねん……ネガ
民安 心海
やっぱネガかな……!
唐沢 太郎太
じゃあネガで・・・(日和り)
神様
………………(器を受け取ります)
神様
……………………(一口食べます)
神様
…………ふっ
唐沢 太郎太
どうだ・・・!?
神様
こんなものが食えるかあ!!!!
民安 心海
!!!
平山 楼遠
な…………っ?!?!
唐沢 太郎太
くっ・・・
神様
福寄に中身をぶっかけて皿を地面に叩きつけます
SE
ばりーーーん
平山 楼遠
ふ…………福寄さん!!!
福寄 隆之介
…………うわっ!!!!あちっ
唐沢 太郎太
ああっ・・・お年寄りになんてことを・・・!
平山 楼遠
慌てて駆け寄ってハンカチで鍋をふき取ります
福寄 隆之介
すまんねぇ、平山君……
民安 心海
な、な、なんてことするの!食べ物粗末にするとば、バチが当たるわよ!!
神様
ふんっ こんなもの食べ物でもないわ
平山 楼遠
平山 楼遠
あんまりですよ!!こんなこと!!
神様
こんなもので天使たちを堕落させ……あまつさえ我にこのような粗末なものを食べさせるとは言語道断
神様
貴様ら覚悟はできておるのだろうな……!!!
福寄 隆之介
手番を次に回します
民安 心海
確立で
民安 心海
ま、待ちなさい!!!
民安 心海
あ、あなた一応神様なんでしょ!?
民安 心海
こっちはか弱い人間たちなんだから1週間の猶予をくれて
民安 心海
死者の国を自由に行き来する権利を与えて
民安 心海
この白鍋をブラッシュアップする機会を与えてもいいんじゃないの!?
民安 心海
それともそんなことも許せない狭量な神なのかしら!!!
民安 心海
(はあ……はあ……やったわここみ……!言ってやったわ……!!!)
平山 楼遠
しゃ…………社長?!?!
唐沢 太郎太
そもそも・・・その代鍋とやら、本当においしいのですか・・・?
民安 心海
知らないわよ
民安 心海
でも必ずあなたを驚かせるような最高の代鍋を完成させて見せるわ!!!!
民安 心海
平山君が
唐沢 太郎太
この中の誰も・・・食べたことがないのに・・・あなたが一人で言ってるだけで・・・
唐沢 太郎太
(ごめん神様に言ってます)
神様
ふん…………美味い、美味いに決まっている。こんな雑味溢れる味ではなかったわ
神様
もう十分お前たちに自由を与えただろう?
民安 心海
いいえ!
民安 心海
私たちは白鍋の上を行くという代鍋の存在は知らされずにここまで来た!
民安 心海
それを嘲笑っておいて、知らせた今最高の代鍋を作ることを止めるなんて
民安 心海
井の中の蛙を井戸の上からニタニタ笑うような神なのかしらあなたは!!!
神様
眉をぴくっと動かします
平山 楼遠
か…………神様!!!そ……その代鍋を……もう一度食べてみたいとは思いませんか?!?!
平山 楼遠
もう少し猶予と自由をいただければどうにかして作ってみます……いや!!!作って見せます!!
神様
…………(眉をしかめながら顎に手をやりさすります
平山 楼遠
(もう少し押せばイケそう?!!)
福寄 隆之介
この鍋作りの神に愛された平山君なら造作もないことだろう。代鍋を作ることなど……!
民安宗右衛門
もしアンタがこれを認めねえってんなら地獄の底から
民安宗右衛門
人間の代わりに豆腐の鍋にハマっておきながら狭量な奴と一生嘲笑ってやるよ!
唐沢 太郎太
自分もその・・・代鍋食べたいので・・・
神様
くっくくっ…………あっはっはっはっ!!!!!
神様
お前ら如きに”代鍋”が作れるものか!!!!
神様
いいだろうチャンスをくれてやる!!!
平山 楼遠
や…………やったぁ!!!!
神様
ただし、我を満足させられなかったらどうなるかわかっておるな?
神様
貴様らは裁判の余地なく地獄行きだ
平山 楼遠
そ……そんな……!
民安 心海
言わせておきなさい、どうせここで粘らなかったなら私たちは地獄行きだったんだから
神様
ふっ
民安 心海
当然だけど死者の国を行き来して実際に代鍋と接した人間とコンタクトを取らせてもらうわ
民安 心海
ただし人間の力だけで完成させる、それでいい?
神様
ふんっいいだろう……その程度の足掻きで作れるもんならな!
民安 心海
よし、なら話は早いわ、みんな!死者の国へ行くわよ!
福寄 隆之介
うんと頷きます
唐沢 太郎太
よし、とうふは急げだ
平山 楼遠
(ど……どうしよう…………作れなかったら地獄行き……地獄行き……)
平山 楼遠
半べそになりながら社長について行きます
民安 心海
平山君!あなたがカギを握ってるのよ!!シャキッとしなさい!!
民安 心海
とケツをしばきます
平山 楼遠
とぼとぼ……
人間たち
なんかすごい話になってきたなあ・・・応援してるぜ!!
人間たち
俺たちにもその代鍋とやら、食わせてくれよな!!
堕天使たち
僕たちも・・・楽しみにしてます
堕天使たち
そしてもっとたくさんの天使を堕天させましょう? うふふ・・・
民安 心海
一行は死者の国へと入った
民安 心海
4人で代鍋を知っている死者を方々探し回った
民安 心海
そして毎日現世では夜と呼ばれていた時間に白鍋を作り批評しあった
民安 心海
平山以外のメンバーも白鍋を作ることで切磋琢磨し全体のレベルを上げることにしたのだ
民安 心海
そして約束の日は近づいた
民安 心海
と、ここでネガポジ
民安 心海
ポジ:代鍋を知っている、味わったことがある死者を発見した
その死者の力を借りることで代鍋の味を完成へとどんどん近づけた
ネガ:結局死者は見つからなかった、一行は不安になりながらもブラッシュアップを続けた
福寄 隆之介
ここはポジだああああああ
平山 楼遠
ポジ!!!!
唐沢 太郎太
せっかく行ったんだからポジ・・・!
民安 心海
それでは一行は死者の国でついに代鍋を知る死者を発見した
死者
ぬしら、代鍋を探しておるのか?
平山 楼遠
は…………はい!!
唐沢 太郎太
ご存じなのですか・・・!?
福寄 隆之介
知っていること、なんでもいいから教えてくれないか?
死者
おちつけ、おちつけ
死者
そうじゃなあ、わしは生前代鍋を食べたことがある
福寄 隆之介
して、どのように
死者
わしは生前公家じゃった
死者
名をば小野朝臣好比古という
小野朝臣好比古
わしは神にささげる代鍋を管理する役所の長であった
福寄 隆之介
ふむ…………どこかで聞いたことある名前だな……それで?
小野朝臣好比古
そこでわしはささげる前の代鍋を毒見することとなっていた
小野朝臣好比古
神の毒見じゃから大変な大仕事であった
小野朝臣好比古
そこで幾度か代鍋を食べた
小野朝臣好比古
それはもう大変な美味であった
平山 楼遠
ど……どんな鍋でしたか?!具は?!だしの種類は?!?!
小野朝臣好比古
そう慌てるでない
小野朝臣好比古
代鍋とは…………
小野朝臣好比古
豆腐しか使わぬのじゃ!!!!
平山 楼遠
え……?
小野朝臣好比古
どうじゃ?驚いたか?
平山 楼遠
いや……それって…………
福寄 隆之介
…………存じてます
平山 楼遠
え?!そうなんですか福寄さん??
福寄 隆之介
いや……豆腐を使う、あと囲炉裏……他には!他にはないのか!と小野朝臣好比古に詰め寄ります
小野朝臣好比古
ふむ……
小野朝臣好比古
とりあえずぬしらの作った鍋を食わせて見よ
小野朝臣好比古
まずはそれからじゃ
平山 楼遠
平山は促されるまま白鍋を作ります
平山 楼遠
ど……どうぞ…………
小野朝臣好比古
ふむ…………
小野朝臣好比古
と食べ始めます
小野朝臣好比古
こりゃあ……雑味が多いのう……
小野朝臣好比古
確かにうまい、素晴らしく美味じゃが
小野朝臣好比古
雑味が感じられる……
平山 楼遠
雑味…………ですか…………
福寄 隆之介
ふむ……
小野朝臣好比古
ぬしら
小野朝臣好比古
このとうふはどこで?
福寄 隆之介
この豆腐は民安豆腐……現代で一番繊細で美味な豆腐だ
小野朝臣好比古
ふむ……
小野朝臣好比古
もしや、もしやじゃが
小野朝臣好比古
神の国の空気と合っておらぬのではないか?
福寄 隆之介
……………!!!
福寄 隆之介
そういうことも……ありえるのか……?
平山 楼遠
く…………空気ですか?!
小野朝臣好比古
さよう、食べ物というものはうまいものはどこで食べてもうまい、ということにはならぬ
小野朝臣好比古
その土地、空気、季節の移ろいのような繊細な条件で幾重にも変わるものじゃ
小野朝臣好比古
時間はないと聞いたが豆腐もここで作ってはどうじゃ
小野朝臣好比古
という言葉を一行に与え、一行はその言葉を元に
小野朝臣好比古
代鍋づくりを再開することになったのだった……
小野朝臣好比古
手番を回します

残響

唐沢 太郎太
W1B3 白4[4] 黒14[6,3,5] > 黒10
平山 楼遠
W3B1 白6[3,1,2] 黒1[1] > 白5
福寄 隆之介
W2B2 白7[3,4] 黒9[6,3] > 黒2
民安 心海
W2B2 白5[4,1] 黒5[1,4] > 0
福寄 隆之介
黒10~12:お見事。すべてを鑑みるに、今回苦難を味わったとしてもすべて上手くやりぬけた。少しばかり状況は好転する。そうもしかしたら恋人ができるかもしれないし、もしかしたら単に逮捕を免れただけかもしれない。
福寄 隆之介
白5:陰惨。派手に満天下で侮辱され、かつての名声はいかなるものも、砕け地に落ち恥辱にまみれた。これらの日々を思い出すときには、自ら進んで墓穴を掘りに行ったという恐怖にいつも身震いしてしまう
福寄 隆之介
黒2:惨状。まず手始めに癒えることの無い傷。それから酷い大失敗に至るまでの間に、持ち物は切り裂かれ、吹き飛ばされ、焼き尽くされて無くなるだろう。大事なものに別れのキスを。死ぬ可能性だってあるのだから。
福寄 隆之介
0:この世で最悪。おそらく死ぬことはない。死んだほうがましだということが世の中にはある。よく考え、そして最初に思いついた「最悪」で満足しないこと。より陰鬱で、恐ろしく、悲惨なことがあるはずだ。
平山 楼遠
小野朝臣好比古の助言を受けて天界に帰った4人は、すぐに豆腐作りに取り掛かることになりました。
平山 楼遠
豆腐を1から作るなんて……できるんでしょうか……?
唐沢 太郎太
大豆に・・・にがりは・・・手に入るのだろうか・・・?
元堕天使の天使
材料は必要なものがあれば渡すようにと神様からのお言いつけがあったので、必要なものがあれば用意いたします。
福寄 隆之介
ではこれとこれを……と豆腐作りに必要なものをリストアップして注文していきます
福寄 隆之介
あと何が必要だい?平山君、ここみさん
民安 心海
流石ですね……ある意味本職……
平山 楼遠
ええと…………とリストを覗き込みます
平山 楼遠
……とりあえずは一通りそろってるので大丈夫だと思います!ええと……あとはできれば清潔な調理部屋を用意していただければ……
元堕天使の天使
リストを受け取ります
元堕天使の天使
了解しました。部屋もこちらで用意させていただきます。
平山 楼遠
よ…………よろしくお願いします…………
元堕天使の天使
(リストを手にどこかへ飛んでいきます。)
平山 楼遠
(……………………大丈夫かな)
唐沢 太郎太
どんな豆腐になるのか・・・楽しみです・・・
民安 心海
絶対成功させるのよ……!
福寄 隆之介
あいつを驚愕させてやろうじゃねぇか!
平山 楼遠
そ…………そうですね…………!(皆やる気だ……自分だけネガティブになってちゃだめだ……)
民安宗右衛門
おう!そうだぜ!
平山 楼遠
自分を奮い立たせるようにぐっと拳を握り締めます。
平山 楼遠
手番を回します。
唐沢 太郎太
(あの平山さんが全力で作る豆腐・・・どれだけのものが出来上がるのだろうか)
唐沢 太郎太
(天使が用意する最高の材料・・・天界の澄んだ水と空気・・・)
唐沢 太郎太
(そして出来上がるのは・・・まだ”旅をしていない”出来立ての豆腐・・・)
唐沢 太郎太
(これを食べられるのであれば・・・もう死んでもいいのではないか?)
平山 楼遠
…………らさわさん!……………唐沢さん!
平山 楼遠
唐沢さん!どうしたんですかぼうっとして!
唐沢 太郎太
自分は・・・ここでこの豆腐を食べるために・・・生まれてきたのかもしれない・・・
平山 楼遠
…………へ?
福寄 隆之介
唐沢君は面白いなあ
福寄 隆之介
はっはっはっ!!!死なないと食べれないものがあるとはねぇ!
唐沢 太郎太
全くです・・・死んでみるものですね・・・
民安宗右衛門
いやあある意味死んでみてよかったなァ!
唐沢 太郎太
じゃあ手番まわします
福寄 隆之介
不思議な縁だなあ……こうやって死んだ奴らが集まって豆腐を作って代鍋を再現しようとしてるなんて
福寄 隆之介
万が一俺たちが生き返ったらどうなるんだろうなここでの記憶は
民安 心海
確かに……
平山 楼遠
た…………確かにそうですね…………忘れちゃうんでしょうか?
唐沢 太郎太
こんな体験・・・忘れたくても忘れられない気もしますが・・・
福寄 隆之介
白鍋の作り方も、味も忘れちまうんだったらもったいないねぇ
福寄 隆之介
完成した豆腐を見てその完成度の高さに頷きます
福寄 隆之介
うん、やはり平山君はいい腕をしているね
平山 楼遠
きょ…………恐縮です…………!
民安 心海
ふむ……(そういえば直接作ってるのは初めて見た……)
平山 楼遠
この豆腐で……代鍋が作れるでしょうか……?
福寄 隆之介
この豆腐ならできるはずだ
唐沢 太郎太
ま・・・まずは豆腐だけで味見を・・・!
福寄 隆之介
唐沢君、これは捧げものだ……我々が食べられるのは神に捧げたあとだよ
福寄 隆之介
残念だけどね
唐沢 太郎太
そ・・・そんな・・・
福寄 隆之介
手番を回します
唐沢 太郎太
天は我を・・・見放した・・・
民安 心海
今のところはこの世界の水と空気で作ったターミートウフのはず
民安 心海
これがどう化けてくれるのかしら
民安 心海
あとは鍋を作るだけだけど……
民安 心海
平山、お願いするわ
平山 楼遠
は…………はいっ!!
平山 楼遠
鍋の準備を始めます
民安 心海
すべての条件は揃ったわ、後は煮えるのをまつのみ……
唐沢 太郎太
ああ・・・旅をしていない豆腐が・・・
民安 心海
平山が豆腐を煮始めるとすぐに全員の嗅覚をこれまでにない衝撃が襲った
民安 心海
間違いない、これは傑作だと
民安 心海
全員の嗅覚がそう、告げている
福寄 隆之介
これは……
福寄 隆之介
ごくり
民安 心海
こ、こんなのって……
唐沢 太郎太
これが・・・豆腐の香りなのか・・・!?
平山 楼遠
……………………できました
民安 心海
おおお…………
民安 心海
後はこれを奴のところに持っていくだけ……
民安 心海
手番を回します
平山 楼遠
つ…………ついにこの時が…………(ごくり)
平山 楼遠
平山は近くにいた天使を呼びます
平山 楼遠
神様に代鍋をお出しする準備ができました!
元堕天使の天使
それでは鍋をお持ちになってこちらへ
平山 楼遠
平山は鍋にふたをして天使の後ろについて行きます
福寄 隆之介
ついていきます
民安 心海
ついていきます
ナレーション
匂いにつられて天使たちも人間たちもぞろぞろとついていきます
唐沢 太郎太
ついていきます
平山 楼遠
(ついに…………ついにこれで運命が決まるんだ…………)
平山 楼遠
(絶対に…………生き返って見せる)
唐沢 太郎太
(早く・・・食べたい・・・)
民安 心海
(この匂いならきっと……)
福寄 隆之介
(これならいけるはずだ。いけなくてもこれが食べられれば……)
平山 楼遠
それぞれの思いを乗せ
平山 楼遠
平山の手の中、まだ火から上げたばかりの鍋はくつくつと音を立てていた
平山 楼遠
手番を回します
神様
ほう、ようやく出来上がったか
平山 楼遠
は…………はひっ!
民安 心海
これが私たちの鍋よ!!
神様
どのようなものが出来上がってきたかと思えば・・・
神様
じろじろと鍋を見回します
神様
・・・・・・
平山 楼遠
緊張で青ざめています
神様
うむ、見た目は合格だな
民安 心海
ほっ……
神様
では味のほうを確かめさせてもらおうか
神様
鍋のふたを開けます
神様
むっ、この香りは・・・!
民安 心海
(あ、いい匂いすぎて今死んでもいい)
福寄 隆之介
ごくりと喉を鳴らします
神様
天界特産の大豆、その香りが色濃く出ている
神様
これは・・・大豆の完璧な蒸し加減と曳きの技術がなければ出せない香りだ・・・
平山 楼遠
あ……ありがとうございます!!(…………ここまでは高評価だ…………!!あとは…………)
神様
・・・では、味のほうだ
唐沢 太郎太
(早く・・・食べてくれ・・・そうしたら自分も・・・!)
神様
はむっ
神様
・・・・・・・・・
平山 楼遠
(…………神様!!!!)
神様
・・・なんだこの味はあっ!!
神様
お椀ごと床へ叩きつけます
民安 心海
!!!!
唐沢 太郎太
あ、あ、ああっ・・!?
福寄 隆之介
…………
平山 楼遠
あ…………あぁ…………
神様
この雑味のない味・・・ただ豆の味がするだけではないかっ!!
民安 心海
な……な……(なんてわがまま!!!)
福寄 隆之介
ふーーー…………神さんの舌はわかんねぇなあ
唐沢 太郎太
唐沢はおちた鍋の豆腐を手ですくっています
唐沢 太郎太
はむっ
唐沢 太郎太
・・・平山さん・・・これは確かに神様の言うとおりだ・・・
平山 楼遠
そ…………そんな…………僕は…………僕は…………
福寄 隆之介
平山君が悪い訳じゃない。大丈夫だ……と肩を叩きます
唐沢 太郎太
こんな・・・これは科学実験で作った豆腐もどきだ・・・
平山 楼遠
平山は神様の足元に縋りつき、額を床につけます
神様
ほう、人間ごときにも味のわかるものがいるのだな
平山 楼遠
神様!!どうか…………どうかもう一度だけチャンスをください!!
平山 楼遠
次こそは完璧な豆腐で代鍋を作って見せます!!…………どうか!!
観衆の天使&人間
ざわざわ
民安 心海
(流石に通用しないか……!?)
神様
・・・貴様は以前の代鍋を再現しようとしたのだろう
民安 心海
ま、ま、まさか……!
神様
だが同じものを再現したとしても所詮”一度食べたことのある味”・・・
平山 楼遠
そ………それは…………
民安 心海
足りなかったのは独自性創意性……?
神様
それを超えようとしない限りは劣化品にしかならんわ
神様
少しは期待したのだが残念だった
平山 楼遠
劣化品…………
神様
輪廻転生からやり直してこい! わあっはっは!
神様
というところで手番を回します
平山 楼遠
あ…………うあぁ…………うああぁぁ
平山 楼遠
地面に崩れ落ちます
民安 心海
くっ……
福寄 隆之介
判断するのは少し待ってくれないか、と鍋を指さします
唐沢 太郎太
福寄さん・・・?
民安 心海
福寄さん……
平山 楼遠
う…………ううぅ…………(泣き崩れています)
福寄 隆之介
鍋の底を見てほしい。我々は豆腐を作ったのではない。”代鍋”を作ったのだ
民安 心海
のぞき込みます
神様
ぬ、なんだと?
福寄 隆之介
鍋の底には光り輝く豆腐のひとかけらがありました
民安 心海
……?
福寄 隆之介
本来”代鍋”ってのは味だけじゃねぇ。必要なもんは神への祈りだ。願いだ。そういうもんだろ?
福寄 隆之介
なあ神様さんよ……これを食べてみろよとそれをすくいます
平山 楼遠
…………ふ…………福寄さん……?(あれは一体…………)
神様
ぬう・・・
神様
と受け取って口に入れます
神様
はっ・・・これは・・・!?
福寄 隆之介
口にいれた途端、すっと福寄の身体が少しだけ透けていきます
福寄 隆之介
俺たちが丹精込めて作った鍋だ!不味いはずはないだろ!はっはっはっ!
平山 楼遠
…………えっ……福寄さん?!?!
民安 心海
福寄さん!?
唐沢 太郎太
福寄さん・・・!?
福寄 隆之介
”代鍋”だからな。ちと魂をちぎって落としてみたんだよ。いやあ一か八かだったが……
平山 楼遠
た…………魂?!?!
民安 心海
…………!?
唐沢 太郎太
そんな・・・
福寄 隆之介
ちょっとだけだから大丈夫だ!俺はもうこの世に未練なんかねぇ!お前たちを生かす為ならなんだってできるさ
福寄 隆之介
どうだい神さんよ?
福寄 隆之介
手番を回します
民安宗右衛門
隆坊よ、おめえってやつはやはり俺飲み込んだ男よ
民安宗右衛門
そういう宗右衛門もだいぶ薄くなっています
民安宗右衛門
俺たち食材を扱う人間はな、魂を込めて食べる人に尽くさなきゃならねんだ
民安宗右衛門
それが神ともなればなおのこと
民安 心海
先々々代まで……!?
平山 楼遠
えっ…………?!な…………なにが起きて…………
民安宗右衛門
どうだ神さんよ俺たちの味は……!?
神様
・・・・・・見事だ
民安宗右衛門
ふっ、民安豆腐店を舐めてもらっちゃあ……困るのよ……
民安宗右衛門
消滅します
神様
これほどまでに純粋な魂が詰まった鍋は食べたことがない
民安 心海
先々々代!!
平山 楼遠
き…………消え…………え?どうなって…………
神様
案ずるな、死者の国へ戻っただけだ
平山 楼遠
!!!!
民安 心海
っていうことは向こうで生きて、いや死んで?えっ
民安 心海
ととと、とにかくこれで……代鍋は完成……よね……?
神様
笑かすなたわけ
神様
お前はわしに何と言った?
神様
本物の代鍋を作って見せると、そういったな?
民安 心海
だ、だからこうして……
神様
平山におんぶにだっこでここまできたのか?
神様
挙句の果てに自分の先祖に魂まで消費させ
神様
それを完成と呼ぶと?
民安 心海
で、でもこれは、た民安豆腐店としての……
神様
黙れ、聞くに堪えん
神様
最初に言ったはずだ、完成できなければ地獄に落とすと
平山 楼遠
(いったい……いったいどうなってるんだ…………?魂を鍋に…………宗右衛門さんは消えちゃって……福寄さんも消えちゃうのか?)
平山 楼遠
福寄の方を見ます
福寄 隆之介
透けていますが今のところは消えそうにありません
福寄 隆之介
平山の方をみてにっこりと笑います
平山 楼遠
(まだ……今のところ福寄さんは消えてない…………じゃあ僕たちはやっぱり地獄行き……?…………地獄ってなんだ?死者の国とは違うのか?)
平山 楼遠
(僕はどうしたらいいんだ…………どうしたら…………)
神様
貴様は口だけ達者で何もしなかった
民安 心海
だって私はしゃ、社長でみんなの管理をして……
神様
ここは既に現世ではない、よって上下関係など存在しない
平山 楼遠
ま…………まってください!!
平山 楼遠
自分は率先して鍋を作ったんです!…………いや最初こそ嫌々でしたが…………後半は自らの意志です!だから社長は何も…………
神様
平山よ
神様
わしはお前には目をかけていた
平山 楼遠
困惑した表情になります
神様
あの小野の子孫であるお前に
平山 楼遠
おの…………え?
神様
お前らが死者の国で出会ったあの者の
神様
しかし、結局は一人で完成させることは出来なかった
神様
わしを満足させることが出来なかったお前に発言権はない
神様
黙れ
神様
さて、お前が現世での上下関係にそこまでこだわるのなら
神様
社長らしく責任を取って先ず地獄へ行ってもらおう
神様
我が兄の元へな
神様
フン!!
民安 心海
民安はその場から一瞬でいなくなります
民安 心海
手番を回します
唐沢 太郎太
あっ・・・!?
平山 楼遠
しゃ…………社長?!?!
福寄 隆之介
ここみさん!?
平山 楼遠
神様!社長をいったいどこへ……!!地獄っていったい何なんですか!!
神様
その名の通りの地獄よ
神様
死者となった者たちが平穏に暮らすことなど許されぬ地
平山 楼遠
平山は昔見た地獄絵図の光景を思い出しています
平山 楼遠
そんな…………社長…………
平山 楼遠
平山はうつむいて白い地面を見ています
平山 楼遠
僕達は…………僕達はいつ地獄に送られるんですか?
神様
貴様はわしにその才覚を示した
地獄行きには値しない
平山 楼遠
…………え?
平山 楼遠
な…………なんでですか?福寄さんは分かりますけど…………僕は何も…………
神様
そも、お主がいなければ既に全員この場にいない
平山 楼遠
…………いや…………でも
神様
お前は死者の国行きだ、何かあればまた会えることもあろう
神様
フン!
平山 楼遠
…………え
神様
というと平山はその場から瞬で消えます
平山 楼遠
手番を回します
神様
さて次は……とゆらり唐沢の方を向きます
神様
唐沢と言ったな
神様
お前はしょせん出来上がったものを批評しているに過ぎない
唐沢 太郎太
・・・・・・
神様
だが今回の件でもわかるとおり一番”神の舌”に近い人間でもあった
神様
その舌・・・わしの元で活かしてみる気はないか?
唐沢 太郎太
そんな・・・自分は大それた・・・人間ではない
神様
あの世の豆腐・・・もっと味わいたくはないのか?
唐沢 太郎太
もちろん味わいたい・・・! だがまだ・・・この世でまだ・・・味わっていない豆腐が・・・ある
唐沢 太郎太
あの世の豆腐は・・・死んでからでも・・・味わえる
神様
なるほど・・・そんな未練を残してわしに仕えても迷惑というものだ
神様
お前はもっと現世で魂を磨いてこい! 満足して死んだならわしに仕えるのだ!
神様
フン!
唐沢 太郎太
唐沢も消えていきました
唐沢 太郎太
手番を回します
神様
さて次は……福寄といったか
福寄 隆之介
…………俺は地獄行きだろ?神さんよ
神様
ほう、よくわかってるじゃないか
福寄 隆之介
ひとつ提案がある。心海さんの罪の分も私が引き受けることはできないかい?
神様
…………ほう?
福寄 隆之介
心海さんは多分……おそらく俺の娘だ……。本人には何もいってないが親らしいことは何もできなかった。……何もできないまま死んだ。せめてそのくらいしてあげたいと思うのが親心ってもんだろ?
神様
…………民安心海の沙汰はついた。既に下された判決を覆すことはできない。
神様
そういう割には未練がないじゃないか。お前はそれを墓場まで持っていくつもりだったんだろ?
福寄 隆之介
なんも隠せねぇなあ……
神様
せめてもの情けだ。同じところに送ってやる。
神様
フン!
福寄 隆之介
福寄も消えていきました
福寄 隆之介
手番を回します
民安 心海
くらい……
民安 心海
なんのおとも……きこえない……
民安 心海
私は神様に飛ばされて数時間たっただろうか
民安 心海
闇の中をさ迷い歩いていた
民安 心海
ほとんど何の感触も得られない
民安 心海
なんの刺激も感じられない
民安 心海
ただ一つ確かなのは私は歩いているということ
民安 心海
なぜ?
民安 心海
わからない
民安 心海
義務感があるわけでも使命感があるわけでも希望を持っているわけでも、ない
民安 心海
ただ足が動く
民安 心海
何時間経ったのかもわからないほどの時間を経て
民安 心海
私はひとつの闇を見た
民安 心海
暗闇の中に暗闇ではない闇があった
民安 心海
そしてそんな闇は私に話しかけてきた
来たか、民安……いや生命だったもの
私は地獄を統べる王
お前らは好き勝手に呼んでいるようだが
お前はわが弟より丁重にもてなすよう言われている
民安 心海
もてなす……?
もちろんだ、長い長い間お前をもてなそう
お前には……そうだな…………なるほど……
お前には、豆腐を作ってもらう
民安 心海
えっ……と、豆腐?
そうだ、うれしいか?
うれしいだろう、これが我流のもてなしだ
民安 心海
と、豆腐を作れば……い、……いいんですか……?
もちろんだとも、既に材料は用意してある
と闇が言うと暗闇にぽうっとひとつの扉が浮かぶ
さあ、入れ
民安が扉に入ったところで手番を回します
平山 楼遠
平山は暗い部屋の椅子に膝を抱えて座っていた
平山 楼遠
ここは死者の国
平山 楼遠
あの後、宗右衛門氏とも再開したが平山は与えられた自室にこもりきりの生活を送っている
平山 楼遠
民安社長が自分の作った鍋のせいで地獄に落とされてしまったショック
平山 楼遠
いや、それ以上に平山を苦しめたのは死者の国で向けられた、彼への”眼差し”だった
平山 楼遠
天使と神に反抗し、しかしその計画もあえなく頓挫した哀れな人
平山 楼遠
どこへ行ってもその好機の視線から逃げられることはなかった
平山 楼遠
思い出して思わず膝をきつく抱く
平山 楼遠
唐沢さんと福寄さんもあれから死者の国で見かけることはなかった
平山 楼遠
地獄に落とされてしまったのか、生き返らせてもらえたのか…………
平山 楼遠
肩が小さく震える
平山 楼遠
僕のせいだ…………
平山 楼遠
僕の…………
平山 楼遠
手番を回します
唐沢 太郎太
唐沢ははっと目を覚ました。
唐沢 太郎太
知らない・・・豆腐みたいな・・・天井だ
看護婦
先生ー! 先生ー! 唐沢さんが目を覚ましました!!
唐沢 太郎太
どうやら自分は生死の境とやらを彷徨っていたらしい
唐沢 太郎太
ターミートウフを求めて向かっていたところで倒れてしまったことは覚えている
唐沢 太郎太
後から聞いた話だが自分を助けてくれた人もなんの偶然か倒れて亡くなってしまったそうだ
唐沢 太郎太
そして焦がれたターミートウフも工場の火事で幻の豆腐となってしまった
唐沢 太郎太
だが・・・自分はなぜかそのターミートウフを食べた気がするのだ
唐沢 太郎太
視聴者もただの夢だろうと言うが・・・自分が食べた豆腐の味は夢の中だろうと忘れない
唐沢 太郎太
ターミートウフは最高の豆腐だった・・・
唐沢 太郎太
もうこの世から失われてしまったことが残念でならない
唐沢 太郎太
------唐沢 太郎太 END-----
福寄 隆之介
この世に未練はもうないが後悔はそれなりにある
福寄 隆之介
一番の後悔は民安の婚約者となった従妹を引き留められなかったことだ。
福寄 隆之介
あの時行動していれば何か変わっただろうか。その時の後悔があらゆる面での原動力になりその後の人生に多大な影響を与えた。
福寄 隆之介
どんなに成功しても後悔は消えない。いくら成功しても後ろ髪を引かれるように過去の記憶が蘇る。
福寄 隆之介
身体が軽くなっていく。暗闇で何か言葉をかわしたが、よく思い出せない。
福寄 隆之介
目の前で誰かが豆腐を作っている。とても大事だった人に似ているような気がするが思い出せない。胸が苦しいのに何も思い出せない。
福寄 隆之介
たくさんの豆腐が作り出されている。材料の一部として自身の魂が少しずつすり減っていく。その度に記憶が消えていき、――残るのは痛みだけだ。
福寄 隆之介
自分の魂が入っていく豆腐を俺はただみていることしかできなかった。
福寄 隆之介
おわり
民安 心海
あれから私は豆腐を作り続けた
民安 心海
そして作った豆腐をみんなが食べる
民安 心海
みんなは吐く
民安 心海
まずい、こんなの食べ物じゃない
民安 心海
お前は豆腐もまともに作れないのか
民安 心海
彼らの容赦ない言葉が私の胸をえぐる
民安 心海
でも私は豆腐を作り続けなければならない
民安 心海
作るたびに彼らは汚い言葉を私に浴びせる
民安 心海
でも私は豆腐を作り続けなければならない
民安 心海
ある時そばに福寄さんが横に立っているのに気が付く
民安 心海
しかし話しかけることはできない
民安 心海
私は豆腐を作り続けなければならない
民安 心海
福寄さんの目は私を蔑んでいるだろうか?
民安 心海
私をほめてくれているだろうか?
民安 心海
やがて福寄さんは消えた
民安 心海
私は豆腐を作り続けなければならない
民安 心海
私は豆腐を作り続けなければならない
民安 心海
民安心海 End